筋肉をつまんで引っ張って揺らす。更年期の不調にリンパマッサージ。
撮影・中島慶子 スタイリング・仮屋薗寛子 ヘア&メイク・浜田あゆみ モデル・横川莉奈 文・長谷川未緒
「こりや冷え、イライラや疲れやすさなど、更年期のせいにしていたつらい症状の原因が、じつはリンパの滞りだったということもあります」と語るのは、リンパ療法師として新リンパ療法の施術を行う石塚友子さんだ。
骨格のゆがみを正し、筋肉を正常にすることで、体の毒素の排出や水分調整をするリンパがスムーズに流れるように。内臓器官が活性化されて自然治癒力が高まり、不調の改善につながるという。
リンパが滞る理由はいろいろだが、骨格のゆがみ・ズレからくる神経の圧迫や、筋肉のひずみが大きな原因に。そこで、まずは背骨と骨盤のゆがみを取ってから、筋肉に働きかけるマッサージを行い、リンパの流れを促進しよう。
「筋肉をつまむ・引っ張る・揺らす、が新リンパ療法のマッサージの基本です。硬さを感じたり動かしづらかったりする箇所を行ってください。特に『引っ張る』が重要。力がない人でもできますから、無理せず、滞っていたリンパを流し、健康に役立ててくださいね」
リンパの流れが悪いのは、骨格がゆがんで いるから。筋力の衰えもゆがみの原因に。
正しい姿勢
(A)猫背や巻き肩にならず、耳たぶの真下に肩がくる。
(B)腰は自然なカーブを描き、股関節が肩の真下にくる。
(C)O脚やX脚にならず、股関節の真下に膝関節とくるぶしがくる。
\骨盤が後ろに傾いている/
(A)肩が巻き気味に前に落ち、背中が丸まって猫背に。
(B)腹筋に力が入らず、お腹がぽっこり。骨盤が後傾している。
(C)太ももの後ろ側が硬くすねの筋肉が張って膝が伸び切らない。
↓
改善するには…
[タイプ別ゆがみとりエクササイズ]
深呼吸しながら、20分ほどこのままの状態をキープ。
\骨盤が前に傾いている/
(A)胸を張りすぎて、肩甲骨の間が狭く、背中が反っている。
(B)骨盤が前傾してお腹もお尻も出っ張り、反り腰に。
(C)太ももの前側が硬く、ふくらはぎの筋肉が張って、内股気味に。
↓
改善するには…
[タイプ別ゆがみとりエクササイズ]
深呼吸しながら、20分ほどこのままの状態をキープ。
〈タオルブロックの作り方〉
(1)バスタオルを横に広げ、半分に折る。
(2)下部を1/3ほど上に折る。
(3)折った部分に半分かかるように、上の部分を重ねる。
(4)3で重ねた部分を上に半分折り返す。
(5)端から巻いていく。
(6)薄いほうの先端をつぶして形を整える。
*薄い部分と、厚い部分を作るのがポイント。
同様にもう1つ作る。
基本のテクニック。筋肉をつまみ、引っ張ってブルブル揺らす。目安は10回以上。
〈首筋の場合〉
(1)筋肉をつまむ
筋肉に対して直角になるように、親指とそのほかの指でぐっと力を入れてつまむ。
(2)引っ張って揺らす
骨から筋肉をはがすように引っ張り、10回以上、筋肉の緊張がほぐれるまで前後に揺らす。少し痛気持ちいい強さで。
〈腰の場合〉
(1)筋肉をつまむ
筋肉に対して直角になるように、親指とそのほかの指でぐっと力を入れてはさんでつまむ。
(2)引っ張って揺らす
ぐーっと指を筋肉に差し込むようにすると、引っ張りやすい。10回以上、筋肉の緊張がほぐれるまで揺らす。