からだ

女性ホルモンを維持するために、ときめき習慣で心に刺激を。

更年期でも、工夫次第で、いくらでも心と体の調子を上げることはできる!
実践している女性医療クリニックLUNAグループ理事長の関口由紀さんが、心ときめかせている方法を参考に。
  • 撮影・中島慶子 文・田村幸子

「女性ホルモンは35歳をピークに減少すると言われますが、個人差はあっても45歳ぐらいまではしっかりあります。ただ、そのころになると体力が落ちてしまうのが問題。女性ホルモンのアップダウンに体がついていけず、自律神経のバランスをくずして、不定愁訴や抑うつ症状が出たりします」

アップダウンを繰り返しながら5年程度をかけて下降していき、閉経を迎えると、これまで女性ホルモンに守られてきた血管に血栓ができたり、副腎に負担がかかったり、骨が脆くなったり。

「代表的なのは高血圧、糖尿病、脂質異常症、骨粗鬆症など。いずれも遺伝しやすく、母親が閉経したあとの体の変化を聴き取りして備えるのがよいでしょう」

性ホルモンはなくなるわけでなく、80代になっても分泌されるが、

「何もしなければ、60歳でもゼロに近くなってしまうことも。ホルモン補充治療や漢方などの処置とは別に、日常生活で工夫できることはいろいろありますよ」

さらに閉経後は、活力を維持するために女性も持っている男性ホルモンも重要、この男性ホルモンの維持と体力の低下を防ぐためにも、軽い運動はぜひやってほしいそう。

「スクワットやプランクなどの筋トレは、代謝がよくなるし、気分も上がる。私も実践中です」

50過ぎたら、自分のためだけ、楽しいことだけを考えて生活するのが一番。

「“推し活”はオススメです。ライブや公演の日を楽しみに待つだけで、女性ホルモンと男性ホルモンは刺激されます。今は動画でなんでも見られますが、その場に行くほうが断然いいですね。もちろん、ガーデニングでも手芸でも、夢中になれるものならいいんです。合わないなと思ったら、また違うものを試してみればいい。自由に前向きに生活しましょう」

サプリ、筋トレ、推し活。 月1でパラグライダー飛行。

女性の疾患や悩みに寄り添う関口由紀さんも58歳。閉経を過ぎても若々しくいるために、

「サプリメントは血管を丈夫にする水素カプセルとピクノジェノールをとっています。パーソナルトレーニングは、週2回各60分を欠かさず。〝推し活〟もしてますよ。河合雪之丞さんの大ファンで、6月の歌舞伎座公演がとても楽しみです。月1回のパラグライダーは、安全を担保された状態でスリルが味わえるので、すっかりはまっています」

パラグライダー歴1年。ドーパミンが出るのでちょっと危険なことはよい刺激になるそう。小高い丘から飛行して地上に降りるトレーニング中。

関口由紀 さん (せきぐち・ゆき)

医学博士、女性医療クリニックLUNAグループ理事長、 横浜市立大学大学院医学部客員教授

性泌尿器科専門医で東洋医学指導医。2005年、横浜元町に婦人科、女性泌尿器科がある女性医療クリニックLUNAを開設。https://www.luna-clinic.jp

『クロワッサン』1070号より

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