関節を叩くだけで気が巡る! 五臓の調子を整える方法。
イラストレーション・松栄舞子 文・葛山あかね
関節を叩くだけで気が巡る!
五臓(詳しくはこちら)に直接触れることはできないけれど、ツボや経絡マッサージなど外からアプローチすることで整えることが可能だという。なかでも家庭で手軽にできるのは「関節」を利用する方法。
「言うなれば、関節は体の中の交差点であり、邪気(悪い気)がたまりやすい場所。ここが詰まると気が滞り、さまざまな不調を招くことになるんです」
今回は五臓それぞれにつながる関節と、気をスムーズに巡らせる叩き方を教えてもらった。
【肝】つながる関節は「わきの下」。 イライラしたとき、ストレスを感じやすいときにも。
左腕を真っ直ぐ伸ばして、軽く指を開いた右手で左のわきの下を20回ほど叩く。同様に右のわきの下を左手で叩く。肝の不調があるときは強めに叩くといい。
【心】つながる関節は「ひじの小指側(下側)」。 眠りが浅いときや、情緒不安定なときにも。
手の甲を上に向けて、左腕を真っ直ぐに伸ばす。右手を軽く握り、左のひじの小指側を下から20回ほど叩く。同様に右のひじの小指側を軽く握った左手で20回ほど叩く。
【脾】つながる関節は、脚の付け根の「そけい部」。 手足が重だるいときにも。
両足を開いて立つ。右足を少し後ろに引いて右のそけい部を伸ばし、軽く握った右手で20回ほど叩く。同様に左のそけい部も20回ほど叩く。1秒に1回のペースで叩くのがおすすめ。
【肺】つながる関節は「ひじの親指側(上側)」。 喉や鼻の調子が悪いときにも。
左腕を伸ばす。このとき手の甲は上に向ける。軽く握った右手で「ひじの親指側」を20回ほど叩く。同様に右腕のひじの親指側を軽く握った左手で20回ほど叩く。
【腎】つながる関節は「ひざ裏」。 下半身の冷えやむくみにも。
両足を肩幅に開いて立つ。左足の甲部分で、右のひざ裏を20回叩く。同様に左のひざ裏も右足の甲部分で20回叩く。片足立ちが難しい場合は手でひざ裏を叩いても。
【お互いに助け合う五臓】
忘れてはならないのは「肝・心・脾・肺・腎はそれぞれ独立して働くわけではなく、協力し合いながら働いてくれている」ということ。お互いの働きを助けたり(相生(そうじょう))、抑制し合い(相克(そうこく))ながらバランスを保ち、私たちの体と心の健康を維持してくれている。
『クロワッサン』1059号より
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