(症状1)トイレが近い。
腎は膀胱と表裏一体となって水分代謝を行うため、弱くなると、夜中に何度もトイレに行きたくなるといった頻尿から、下痢にもなりやすい。とくに冬場は汗をかくことも少ないためか、膀胱に尿がたまりやすくなる。
(症状2)足腰がだるい、腰が痛い。
腰痛になる理由はいくつかあるものの、腎の機能低下も一つの原因として疑ってほしい。腎が弱くなると腰が痛くなったり、腰周りがだるいといった症状に悩まされ、足腰が弱くなって力が入らないということも。
(症状3)むくみがち、太りがち。
腎が弱ると、体内の水がうまく排出されず水分代謝が悪くなる。そのため体全体が重く感じ、実際にむくみやすく、太りやすくなる。とくに冬場になって下半身太りが気になりはじめたら、腎のパワーが落ちている傾向あり。
(症状4)下半身が冷える。
腎の機能低下は下半身に冷えを招くことも。なぜ下半身なのか?
「水は下に落ちる性質があるでしょう。腎が弱くなって水分代謝が正常に行われなければ、下半身に水が下がってたまり、その水が冷えることになるからです」
(症状5)顔色が悪く、くすみがち。
五臓それぞれの機能低下は「顔色からもわかる」。脾が弱くなれば黄色っぽくなり、心に問題が起こったときには赤ら顔になりやすい。そして腎機能が低下したときには、「顔色は黒っぽくなり、くすみがちになります」。
(症状6)耳鳴りやめまいがする。
腎と密接な関係にある開口口は耳のため、腎の状態は聴力にも表れる。いつもなら物音や音声がクリアに聞こえるのに、腎がダメージを受けていると耳鳴りや難聴、ひどい場合にはめまいを招くこともある。
(症状7)骨や歯が弱くなる。
「腎には骨髄を司る働きがあり、骨や歯にも影響を与えます」
腎の働きが悪くなると骨がもろくなり、腰が曲がるなどの症状が現れる。さらにその余波は歯にも及ぶため、歯がもろくなって虫歯や欠けの原因になることも。
(症状8)薄毛や白髪になりやすい。
腎の状態は髪の毛にも影響大!
「腎が正常であれば髪の毛はしなやかに伸びて艶やかさをキープできるのですが、腎の調子が悪いと発育不足になるためか、髪の毛はパサつきがちに。さらに薄毛や白髪にもなりやすくなります」
(症状9)ビクビクしやすく臆病になる。
五臓はそれぞれ感情と結びついている。肝は「怒り」、心は「喜び」。そして腎は「驚き」「恐れ」という感情に左右される性質があるため、腎が弱いとビクビクとして、臆病になりがちに。ストレスにも弱くなる。
(症状10)頭痛、物忘れ。
腎が物忘れに関係あるの?と思うかもしれないが、腎は脳に必要な骨髄を司る臓である。腎が弱れば髄液が不足して頭痛に悩まされるだけでなく、物忘れを引き起こし、ひどい場合には認知症を招くこともあるという。