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アンチエイジングにも。鮭のゴールデンミルクスープ【井澤由美子さんの薬膳レシピ】

寒い季節には体を温める食材を。巡りをよくするには、それを担う内臓を養うものを。漢方の考えを借りて、毎日美味しく元気になろう。
  • 撮影・青木和義 スタイリング・矢口紀子

【鮭】魚のなかで数少ない温性、 アンチエイジング効果も。

「魚は全体的に体を冷やすものが多いのですが、鮭は温性。エネルギーと血を補って巡りをよくしてくれます」(井澤さん)

そして良質なタンパク源であることは言うまでもない。熱性食材のにんにく、体を潤す豆乳、肝をケアするターメリックの入ったカレー粉を使ったスープで温まろう。鮭のビタミンDが乳製品のカルシウムの吸収を助けるといううれしい効果も。

鮭のゴールデンミルクスープ

鮭にカレー粉をふる。くさみを取ると同時に肝を養う。

【材料(2人分)】
生鮭 2切れ
玉ねぎ 1個
にんにく 2かけ
豆乳 300ml
ピザ用チーズ 大さじ2
塩・カレー粉 各少々
胡椒 適量
鶏ガラスープの素 小さじ2
片栗粉 適量

【作り方】
1.玉ねぎは皮を剥いて半分に切り、ラップして電子レンジ(600W)で6分加熱。にんにくは包丁の腹で潰す。
2.鮭の水気をふき、食べやすく切って軽く塩、胡椒、カレー粉をふり、片栗粉を薄くまぶして表面を焼く。
3.鍋に1、2と豆乳、鶏ガラスープの素、チーズを入れて4〜5分やさしく煮込む。器に盛って胡椒をふる。

薬膳の知恵を、美味しく食べる。

中医学の考えでは、食物には体を冷やすものと温めるものがある。今の季節に摂りたいのは温性・熱性の食材だ。

「そして特に女性には、巡りのよい体のために『肝腎かなめ』を心がけてほしいなと思います。五臓のうちの肝と腎をケアする必要があるということ」

と、料理家で国際中医薬膳師、国際中医師の井澤由美子さん。

「肝は体の巡りを司ります。肝を養うと血流がスムーズになる。逆に弱ると自律神経に不調が出て、イライラや不安などの原因に。肝によい食べ物はニラ、春菊、ターメリック、人参、あさり、今ならゆずもいいですね」

そして腎は、体を温めるヒーターの役割をする。ここが弱ると老化が早まり、腰痛や白髪を引き起こす。

「腎をいたわるのは黒い食べ物。黒ごまや海藻類を積極的に摂りましょう」

井澤由美子

井澤由美子 さん (いざわ・ゆみこ)

料理家、国際中医薬膳師

旬の食材の効能と味を生かした、体を健やかにするレシピで人気。監修した『毎日の食事で心と体をととのえる 漢方ごはん』など、著書多数。

『クロワッサン』1059号より

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