心とからだの複合不調は「胸と背中」をほぐして改善。
撮影・青木和義 スタイリング・仮屋薗寛子 ヘア&メイク・浜田あゆみ(メランジ) モデル・Asami 文・板倉みきこ
【自分の状態に合わせ、気づいた時に実践したいケアを紹介。】
首筋伸ばし
●喉が詰まるような違和感を解消させ、呼吸も楽に。
不安や心配が募ると、喉から食道にかけて詰まったような違和感が出る。首の前を伸ばす動作をすると、胸郭(胸を取り巻く骨格)周辺の緊張が取れ、滞った血液やリンパの巡りも整う。
(1)鎖骨下に両手を組んで当て、胸部の筋肉を固定。舌先は上顎につける。
(2)両手は固定したまま、顎を真上や左右にゆっくり上げて、首前を伸ばす。
鎖骨ゆるゆる
●精神的な緊張が強い時や、変な咳が出る時に。
風邪でもないのに咳をしたり、息苦しさを感じた時におすすめなのが、鎖骨そのものに圧をかけて周辺の筋肉をゆるめること。血液やリンパ、神経系が集まる場所なので、様々な効果に期待。
(1)鎖骨の上を反対側の手の3本の指で押さえ、腕を上げる。
(2)鎖骨の上部に指で圧をかけたまま、上げた腕を回す。
(3)腕で大きな円を描いたら、反対側の腕も行う。
上半身ひねり
●上半身の前と後ろ両面を同時にほぐせるポーズ。
椅子に座ったままできる上半身ひねりは、体の前面と背面の緊張を同時に解く効果がある。デスクワークが長時間に及ぶと筋肉が硬直しやすいので、1時間おきを目安に行うといい。
(1)腰が沈まない、硬めの座面の椅子に座る。
(2)顔は正面のまま上体を捻り、両手で背もたれを持つ。
(3)捻った位置で数秒キープ。反対側も同様に。
肩甲骨ほぐし
●肩甲骨の左右差による、肩こりや胸の圧迫感を解消。
脇の下の少し後ろ、肩甲骨の外側に当たる場所をほぐすと、肩甲骨の左右の位置が整うので、肩こりが改善する。また、漠然とした胸の圧迫感や焦燥感の軽減にも向く。
腕を上げ、手を反対側の肩に置く。もう一方の手の3本の指を使い、肩甲骨の外側にある前鋸筋(ぜんきょきん)を圧をかけながら押しほぐす。コリを感じるところを重点的に。反対側も。
肩甲骨ごろごろ
●なんとなくだるさが続く、疲労感が抜けない人に最適。
慢性的な疲労感の解消には、肩甲骨の間のコリをほぐすといい。またデスクワークによる不良姿勢や、眼精疲労の改善にも効果的。寝転がって自重を使い、肩甲骨の間を潰すイメージで。
(1)両膝を立てて仰向けになり、両腕は胸の前で組む。肩の力は抜いて。
(2)体をどちらかにゆっくり倒す。肩甲骨の間を刺激するよう体重をかける。
(3)10秒キープしたら、ゆっくり反対側に体を回転させ、同様に3往復ほど行う。
ぐるぐる肩回し
●肩甲骨中央のコリは、横隔膜が緊張しているサイン。
肩甲骨のほぼ中央にあるツボ「天宗(てんそう)」を刺激すると、肩の筋肉の張りや、横隔膜の緊張が緩み、脇の痛みや精神の安定にも効果大。ストレスが長期間かかっている人はこまめにほぐして。
(1)片方の肩甲骨の中央部を、反対の手の指で押さえたまま、腕を前回し。
(2)ゆっくり大きく腕を5回回したら、後ろ回しも。反対側も同様に行う。
『クロワッサン』1051号より
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