毎日続ければ変化を実感、背骨リセット。意識すべきは「胸椎」です。
鍼灸師であり指圧師の石垣英俊さんに教わります。
撮影/岩本慶三 文/石飛カノ モデル/北川リサ スタイリング/高島聖子 ヘアメイク/村田真弓 イラストレーション/宇和島太郎、松元まり子
[ひねる]一番のおすすめを徹底マスター
運動から遠ざかっていた人は「人の背骨ってこんなに回るの?」と驚くはずです。脇の下の筋肉がしっかり伸びて、スッキリしますよ。
( Step 1 ・2・3 )
(A)ゆっくり!
不意の動きに弱い部分もあるから、急いで回さない。
( Step 4 )
(A)体を壁に向けてゆっくり倒す。顔の向きを変えたら、3~5呼吸。
(B)胸椎の上部と中~下部ではひねりの方向が反対になり、しっかりリセット。深部の回旋筋と、呼吸とコリに影響する前鋸筋も刺激される。
ターゲットの筋肉は背骨まわりの回旋筋。
回旋筋は胸椎でよく発達し、背骨の回旋や安定させる働きをもつ。背骨の状態を感知するセンサーでもある。
背骨リセットの要、胸椎をひねって刺激。
さて、背骨リセットの最後のステップは、要である胸椎の可動性を高めるためのストレッチ。動きはシンプル。カラダをひねって両手を壁につけ、体重を乗せるだけ。
自分の体重を利用して胸椎を無理なく刺激できることが、このストレッチの最大の特徴。ターゲットの筋肉は背骨の深部にある回旋筋という細かい筋肉と、脇の下にある肩甲骨と肋骨を繋ぐ前鋸筋という筋肉。
目的は、ねじる動作で胸椎まわりの回旋筋を刺激し、背骨を正しい位置にリセットすること。結果的に背骨全体の可動域が広がり、カラダを曲げたり背中を反らすといった動きがスムーズになる。日常の動作もずっと楽になるはず。
また、前鋸筋(ぜんきょきん)は肩こりや呼吸と関わりが深い筋肉。ストレッチで緊張をほぐすことで、しつこいこりの改善や深い呼吸のサポートにも繋がる。
さらに、肩甲骨の間を刺激できることもメリットのひとつ。肩甲骨から胸椎はストレスなどで硬直しやすい。すると胸郭の動きが悪くなって呼吸も浅くなりがちに。
カラダをひねることで肩甲骨の間の緊張をほぐせば、呼吸が楽になって胸も自然に開き、内臓の働きもアップする。もちろん、ストレスリリースの効果も期待できる。
1日1回、毎日続けることで姿勢や不調の改善、メンタルや内臓の機能が整ってくるのが実感できるはず。
●もうひとつの標的は呼吸に関わる前鋸筋。
[壁を背にしての「ひねり」が難しい人も安心して。次ページで、簡単バージョンを。]
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