からだ

「巣ごもり不調」改善のカギ。腸内環境を整える10のルール。

  • 撮影・岩本慶三 文・葛山あかね イラストレーション・松元まり子

[ルール9]1日8000歩、頑張って歩く

⃝ 運動不足では腸は動かず、腸がきちんと動かなければ便秘になりがち

巣ごもり生活が続くなか、運動不足の人も多いはず。運動不足では腸も動かず、蠕動運動が起きずに結果として便秘を引き起こすことになるといいます。

「1日8000歩。大変かもしれませんが、少なくともそれくらい歩かなければ体力も低下することになります」

大股でさっさと歩くことが望ましい。戸外に出るのが難しいときには階段の上り下りをする、まめに動くなどの工夫を。

[ルール10]レジスタンス運動もしましょう

⃝ 腸だって筋肉。筋力が落ちて脂肪が増えれば、蠕動運動が落ちる

便秘の原因の一つは筋力の低下によって腹筋が落ち、かつ腸の蠕動運動が落ちること。解消するためには有酸素運動であるウォーキングだけでなく、レジスタンス運動(筋トレ)も必須だといいます。

スロースクワットや腹筋、かかと落としなども効果的です。

筋力に自信のない方や高齢なら、簡単な「かかと落とし」から。

かかとを上げたり、下げたりを10回ほど繰り返しましょう。

スクワットは10秒かけてゆっくりと。呼吸をしながら行いましょう。

白石さんのビフォー&アフター

伊藤さんとの面談から、およそ2週間が経ちました。
腸内環境を整えて不調を改善するためのルールを守り、
トライしてくれた白石さん。さて、結果はいかに……。

たった2週間でサイズダウンしました。

体重 58.1kg ⇒55.5kg
ウエスト 71.0cm ⇒67.0cm
お腹回り 88.0cm ⇒84.0cm

むくみがとれて、お腹回りもスッキリ

2週間ぶりにお会いした白石さんは肌ツヤがよく、すっきりとした表情をしていました。

「先生の言いつけ通り、糖質と脂質過多だった食事を、食物繊維とたんぱく質たっぷりに変えました。
とくに朝食。以前は、お腹がすかずに朝食を抜いたり、スイーツを食べたりと不規則でしたが、少しだけ早起きして朝食の準備をしてきちんと食べるようになりました」

懸案だったスイーツはやめられたのでしょうか?

「頑張りました(笑)。夫にも協力してもらい、〝甘いものを買わない、家に持ち込まない〟を実践。2週間食べずにいたら、少しずつ甘いものへの欲求が少なくなってきた気がします」

さらに蠕動運動をうながすためにウォーキングやスクワットにも可能な限り、毎日挑戦。

すると……腸内環境が整ってきたためか、便秘が改善。ぽっこりとしていたお腹回りも、ウエストもすっきりとした状態に。白石さん曰く「四角くて大きい」と悩みの種だったヒップも、きゅっと引き締まっていました。

「自分自身、一番実感したのはむくみがなくなったことです。夕方になると体は重く、ふくらはぎなんて痛いほどむくんで、パンツがパツパツとした状態だったのですが、それが今はまったくないんです。これには本当に驚きました」

さらに寝つきが良くなり、朝の目覚めも良くなったと言います。

「今回、腸内環境を整えることで、体と心の変化を実感することができました。これからも続けていこうと思います」

「しっかり食べて腸内環境を整えましょう」
伊藤明子

伊藤明子 さん (いとう・みつこ)

赤坂ファミリークリニック院長

東京大学医学部附属病院小児科医、公衆衛生専門医、同時通訳。40代でドクターに。一般診療ほか栄養・食事療法も行う。著書に『医師がすすめる抗酸化ごま生活』(アスコム)など。

※プロフィールは取材時のものです。

白石美和子

白石美和子 さん (しらいし・みわこ)

会社員

夫と愛犬2匹と暮らす。自粛期間ゆえ、趣味の旅行にも出かけられずストレスが溜まり気味。その反動か、普段は買わない高級スイーツのお取り寄せに手を出しているとか……。

※プロフィールは取材時のものです。

『Dr.クロワッサン 免疫力アップの決め手、腸内環境を強くする』(2020年7月30日発行)より。

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