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睡眠改善インストラクターが実践、直射日光を防ぐ快眠環境。

朝起きてから一日をどう過ごすかで睡眠の質はまったく変わるという。満足な眠りを得るためのルーティンを極める睡眠改善インストラクターの鍛治恵さんに聞きました。
  • 文・田辺 香

ベランダの夏野菜をカーテンがわりに直射日光を防ぐ快眠環境。

ホームセンターでゴーヤやヘチマなど蔓性植物の苗を購入して植え、日よけ用に育てる。「中でもヘチマは吸水力が高いからか、葉っぱがしおれにくく、しっかり日よけできるのでおすすめです」

鍛治恵さんは、よい眠りのために必要な要素は4つあると話す。

「体内時計のリズムに沿って生活する、日中は活動的に過ごす、自分に合う入眠のためのルーティン、そして睡眠中の変化に対応する寝具や寝室などの睡眠環境を作ることです」

いずれも鍛治さん自身が学び実践していることだ。毎朝7時ごろに起き、ベランダで深呼吸する。朝の太陽光は、体内時計をリセットする。

「よい眠りの素は日中に作られるので、通学や通勤など決まった時間の外出は、活動量を上げ体内リズムを整えることから、夜の眠りにプラスに。コロナで生活習慣が変わりましたが、改めて、睡眠は昼間の活動とセットで考え、昼間の活動量をどう増やすかがこれからの課題ですね」

年齢で変わる自分の眠りとどう向き合うか。

夏の寝苦しい夜のために、涼しい睡眠環境作りは欠かせない。近年は、プランターでゴーヤやヘチマを育てているそう。

「昼間の日射しで熱を吸収した家の中は、夜になっても熱がこもったままです。外側から日射しを遮断するために、西日が射すリビングの窓の外に蔓性植物を育てて、緑のカーテンを作ります」

育てたゴーヤやヘチマ、キュウリが食べごろになったら食卓に。

「カロリーが多いものは体に熱をためるため、なるべく夏は食べないようにしているんですが、ゴーヤなど涼性の食べ物は、体の熱を冷ます効果があるので進んで食べるようにしています。旬の野菜を食べることはやはり意味があるんです」

毎年5月に入ると、枕カバーやシーツなどの寝具一式を切り替える。綿の平織りや綿ジャージーのものから、夏用の麻が中心になる。

「麻は肌に触れた時、綿よりひんやり感じますし、汗が蒸発するのも早く、暑い夏に向いています。ベッドパッドはハニカム構造のものに。蜂の巣状で内部の層に空間があるので通気性がいいんです」

睡眠改善インストラクターとして数多くの人たちの睡眠の悩みに寄り添ってきた鍛治さんは言う。

「40代半ばが眠りの曲がり角。多くの人が朝寝坊や長時間睡眠ができなくなり、眠り自体が浅くなります。しかし、年齢を重ねて眠りが変わるのは当然のこと。若い時と同じように眠ろうとする必要はないですし、不安に感じることもない。今の眠りの状態に付き合うのが正解です」

寝る直前の入眠ルーティンは読書。ベッドサイドに本を常備。「100回以上読んで話を知っているものばかり。活字を追っていくうち、読み始めてだいたい10分以内で眠りにつきます」

食事を終えたらリビングの照明を暗くして間接照明に。「夜になって照明を明るくする人が多いと思いますが、できれば家にある照明の照度は少しずつ落としていき、眠る準備に入るのが理想的です」

鍛治 恵

鍛治 恵 さん (かじ・めぐみ)

睡眠改善インストラクター、NPO法人睡眠文化研究会事務局長

寝具メーカーの調査研究所を経て、独立後は生活習慣で改善できる快眠法に関する講演やコラム執筆を。個人の睡眠相談にも対応。

『クロワッサン』1047号より

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