最近、身近な人から「目が乾いてつらい」という声をよく聞きます。目薬をさしたりしてがまんしている人が多いようですが対策としては十分ではありません。
そもそもこの症状、目の表面に涙が十分に行き渡らないドライアイというれっきとした目の病気の可能性あり。エアコンがきいた室内にいる時間が長くなったことに加え、PCでの事務作業やスマホを凝視する時間が長くなったといったことが原因といわれています。
ドライアイでは、目の乾きを感じるほか、いつもゴロゴロする、目が疲れやすい、かすんで見える、目やにが出るなど、さまざまな症状が起こります。目の不快感が続くなら、ドライアイが原因かもしれません。
普通なら常に適量の涙が分泌され、目の表面を覆っているのですが、なんらかの原因で涙が不足し、眼球の表面が不安定になってしまうのがドライアイ。そのため、まぶたが目の表面をスムーズに動かず、引っかかった感じがしたり、表面の滑らかさが失われるために物がかすんで見えることもあります。「年齢のせいかな」と放置していると、角膜や結膜に傷がつき、視界が濁ったり、炎症を起こしたりするので注意が必要です。
ドライアイの原因は涙の分泌不足と、空気の乾燥による涙の蒸発です。涙の分泌量は年齢とともに減っていくことに加え、現代の湿度の低い環境が追い打ちをかけています。エアコンのきいた室内にいると、のどが渇いたり、皮膚がカサつくのと同じように、目の表面からも水分は奪われるのです。「蒸発するなら水分を補おう」と頻繁に目薬をさす人が多いのですが、一時しのぎなだけでなく、より乾燥を進めてしまうことも。ドライアイについて、正しい知識を持つことが大切です。