からだ

膝は女性の弱点! 膝が痛くなる3つの理由とは。

いますぐ始める膝痛対策を、パーソナルトレーナー鈴木孝佳さんに教わります。

  • 文・及川夕子 撮影・岩本慶三 イラストレーション・松元まり子 モデル・くらさわかずえ スタイリング・高島聖子 ヘアメイク・村田真弓

膝は女性の弱点。足のねじれに原因が!?

歩き始めや立ち上がるときに膝がギシッ! 以前はスムーズに膝の曲げ伸ばしができていたのに、年齢とともに膝の違和感や痛みを感じやすくなっていませんか?

まず大前提として知っておきたいのは、「女性は膝を痛めやすい」ということ。40歳以降に増えてくるのが「変形性膝関節症」。膝関節の軟骨が磨り減ることで炎症を起こし、痛みや腫れ、関節の変形などが現れます。40歳以上の女性の「変形性膝関節症」の有病率は61.5%と高く、今はなんともない人でも油断は禁物です。

ひざ痛が起きる要因には膝のケガ、閉経による骨粗しょう症、肥満などが考えられますが、実はその温床として「足のねじれ」があることはあまり知られていません。

本来、曲げ伸ばし以外の動きはできないのが膝関節の特徴。しかし、姿勢の悪さや体の歪み、足のトラブルがあったりすると、太腿や脛がねじれてくることがあります。それは、まるで膝を中心に「雑巾をギューッと絞っている」ような状態。足のねじれによる負担が膝に集積され、変形や痛みが起きてくるのです。

また、女性は男性に比べて骨盤の幅が広いため、股関節―膝―足元のラインが真っ直ぐになりにくいのでより注意が必要です。

【膝の仕組み】

(1)理想のライン
股関節の骨頭―膝の真ん中―足の人差し指が一直線で、足先が3度ぐらい外を
向いているのが理想的。

(2)
女性は骨盤が広いため、一直線になりづらい。

<膝が痛くなる理由1>悪い姿勢

食事中やスマホを見ているとき、リラックスしているときなどについやってしまう猫背姿勢。知らないうちに悪い姿勢が定着してしまうことが、膝の痛みにつながっている可能性があります。

猫背姿勢の人の骨盤は、見た目は後ろに倒れていますが、実は前に倒れています。背中や腰は丸くなっている状態です。

骨盤が前傾してくると「骨連鎖」という仕組みから、骨盤に連結している太腿の骨や筋肉が内側に引っ張られるように。脛は相対的に外に引っ張られ、膝関節に余計な力が加わります。

女性に多い横座りやぺたんこ座りなども、足・膝のねじれを生じさせ、膝痛の引き金に。姿勢の悪さは筋肉のコリや呼吸が浅くなることにもつながるので、一刻も早く改善すべきです。

姿勢改善は、自己流ではなく、きちんとした理論に基づいて取り組むことが大切。膝への負担を軽くしていきましょう。

猫背の人の骨盤は前に傾いている。骨盤が前傾すると、太ももの筋肉と骨が内向きになり、脛の骨は反対に外側に回るようになる。その太ももと脛のねじれの負担は、膝に集まり、痛みが起きる原因に。このタイプはO脚になりやすい。
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