からだ

骨密度アップにつながる運動、かかと刺激で骨代謝を促す。

骨密度を上げる最良の策がかかとの骨刺激です。
体重をかけてストンと落とすかかと落としを日々の習慣に。
  • 文・吉田真帆 撮影・鈴木江実子 イラストレーション・松元まり子 モデル・寿々ともみ

かかと刺激で骨が丈夫になるメカニズム

(1)かかとをストンと落とすことで骨に体重の負荷がかかる。この刺激によって、骨芽細胞を活性化させるたんぱく質が放出される。

(2)たんぱく質を受け取った骨芽細胞は丈夫な骨を作ってくれる。また骨の主成分であるカルシウムが骨組みであるコラーゲンに沈着し、骨の石灰化が進む。

かかとを刺激し、骨芽細胞を活性化する。

健康な骨は中身がぎっしりと詰まった状態。骨の素材であるコラーゲン(たんぱく質)とカルシウムなどのミネラルがどれくらいの密度で詰まっているかを測るのが「骨密度」検査です。骨密度が高いほど骨は丈夫だといえます。

「かかと落とし」は、骨密度を高める最も簡単かつ効果的な運動です。やり方は簡単。まっすぐに立ち、かかとを上げ、力を抜いてストンと地面に落とします。このとき、体重によってかかとにほどよい刺激が加わることが重要。この刺激で骨の代謝が促進されるので、力を抜いてストンと落としましょう。

かかとへの刺激で骨力がアップする理由は二つ。

一つは、骨の代謝が促されるため。骨には、骨を破壊し、血液へと吸収させる「破骨(はこつ)細胞」と、カルシウムなどを定着させて骨を作る「骨芽(こつが)細胞」があり、それぞれがバランスよく働くことでうまく代謝していきます。かかとに刺激が加わると、破骨細胞が活性化し、「骨を作れ!」という指令が出て、骨芽細胞が働きだし、骨の代謝が促されるというわけです。

もう一つの理由は、骨に負荷がかかることで、骨の主成分であるカルシウムが骨に沈着するため。刺激によって骨にマイナスの電気が発生し、プラスの性質を持つカルシウムが引き寄せられ、骨のベースであるコラーゲンに沈着。骨の石灰化が進みます。その結果、丈夫な骨が作られます。

かかと落としはどこでもできて安全な体操ですが、膝が悪い人や、違和感や痛みを感じた場合は中止してください。体重が重いとその分、かかとへの刺激も強くなるので注意が必要です。自分に合ったレベルで、無理なく続けましょう。

レベル1:かかとを刺激することで骨密度アップ!

【かかと落とし】

[目標]
1セット×10回
1日3セット

かかとに軽い負担をかけることで、骨細胞を活発化させて骨づくりする体操です。
シンプルなので、場所や時間を問わずに行えます。
少しずつでも毎日続けることで、骨密度アップにつながります。

(1)まっすぐに立つ
足を揃えて立ち、手は自然にたらす。目線は前へ。
※不安定なら足を肩幅に開く。

(2)つま先立ちになる
かかとを上げてつま先立ちになる。
※不安定な場合は、テーブルやイスなどにつかまってもOK。

(3)ストンとかかとを落とす
足の力を抜き、かかとをストンと地面に落とす。かかとに少し響くような衝撃を感じる程度がよい。

●POINT
足の力を抜き、かかとをストンと地面に落として、骨を刺激するためには、ある程度勢いをつけてかかとを着地させましょう。ゆっくり動くふくらはぎの筋肉トレーニングとは区別した方がよい。

レベル2:かかと刺激+股関節の柔軟性、足全体の筋トレにも

【踏み台昇降運動】

[目標]
1セット20分
1日1セット

20cmほどの高さを上ったり降りたりする運動。
降りるときにかかとの骨に刺激を与えるとともに、股関節をしっかり動かして可動域を広げ、足全体の筋肉を鍛える効果があります。

(1)台に片足を乗せる
高さ20cmほどの台を用意。前に立ち、片足を乗せる。

(2)台の上に乗る
もう片足も乗せて両足を揃え、台の上にまっすぐ立つ。

(3)片足を降ろす
後ろ向きのまま、最初に乗せた足から床に降りる。かかとを意識して着地する。

(4)もう片足も降ろす
もう片足も同様に台から降ろす。1〜3を左右交互に足踏みをするように繰り返す。

●ARRANGE 階段を使って
階段やちょっとした段差など、家の中に昇降運動ができる場所があれば、そこで行ってもいい。手すりなどつかまる場所を確保して安全に。

●ITEM 踏み台昇降運動用の台
乗ったときに足がはみ出さない十分な大きさがある安定したものを選ぶこと。高さが調節できる専用の台も市販されている。

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