からだ

パジャマを着て眠る。【専門家に教わる快眠メソッド】

毎晩ぐっすり眠るだけで痩せやすい体が自然と作られる。睡眠の質改善のコツを睡眠コンサルタントの友野なおさんに聞きました。
  • 撮影・岩本慶三 イラストレーション・山口正児 文・嶌 陽子

パジャマを着て眠る。

寝ている間に着ているものが、実は睡眠の質を大きく左右する。スウェットやモコモコのルームウェアなどを着て寝るのは、快眠にとっては逆効果。寝具との間に摩擦が生じて寝返りが打ちにくくなってしまうからだ。

「寝返りをすることで、血行をよくしたり布団内の温度や湿度を調節したり、睡眠のリズムを整えたりしています。寝返りは、質の良い睡眠に不可欠なのです」

そのため、寝る際にはきちんとパジャマに着替えることが重要。理想的な素材は、吸水性や吸湿性が高く、肌触りのよいシルク。軽くて寝具との摩擦も少ない。

「シルクに含まれるシルクプロテインという成分は、肌の角質ケアをする作用があるともいわれているので、美容効果も期待できます。シルクの扱いやお手入れが面倒だという人はコットンもおすすめです。気軽に洗濯でき、耐久性にも優れています」

「睡眠のとり方次第で、太りやすい体にも痩せやすい体にもなります」

そう語るのは、睡眠コンサルタントの友野なおさん。自身もよく眠ることで15kg痩せたという経験の持ち主だ。

「睡眠が不足すると食欲が増すグレリンというホルモンが増加し、食欲を抑えるレプチンというホルモンが減ることがわかっています。また、寝不足だと糖質や脂質を強く求めるようになるうえに代謝も落ちるので、より太りやすい体になってしまうのです」

理想の睡眠時間は7時間程度。難しければせめて起床時間を一定にし、体内リズムを整える。目覚めた時に熟睡したと感じられる良質な睡眠をとることで、自然と食欲のバランスが整い、痩せやすい体が作られる。

「私自身、睡眠を改善したら暴飲暴食が止まり、ジャンクフードを食べたくなくなりました。ストレスなく、気づいたら痩せていたというのが実感です。忙しくてジムなどに行く暇がないという人こそ、睡眠を有効活用しない手はありません。一歩ずつ、できることから取り入れてみてください」

【睡眠時間と肥満度の関係】

睡眠時間と肥満は、実は深い関係にある。睡眠時間が7時間以上の人より、6時間以下の人のほうが、肥満度が高いという研究結果も。
友野なお

友野なお さん (ともの・なお)

睡眠コンサルタント

「眠りのプロ」として全国での講演活動や企業の商品開発に携わる。『正しい眠り方』『やすみかたの教科書』など著書多数。

『クロワッサン』1037号より

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