フランス料理はむずかしい……そんな思い込みを払拭。家庭料理としてぐっと身近にしてくれたサルボ恭子さん。
「フランスは小さな国が集まってひとつになった国。どの地方も小国のようなプライドあって、だから家庭料理も郷土色が豊かで個性的なんですね」
知るほどに惹かれていったという。
「日本にいる人が手軽に作れて、おいしく感じられるようにレシピを再構築するのが、私の役目。ですから、さらにスパイスを加えると深い味になると知っていても、あえて引き算をしています」
極力シンプルなレシピにして、作る人が、よりチャーミングに、より個性的にすればよいと思っている。
〈テリーヌキッシュ〉
材料(8×16×H8cmパウンド型1台分) サンドイッチ用食パン(耳なし)4枚、玉ねぎ1個(270g・薄切り)、ベーコンスライス60g(細切り)、いんげん(細)8本(薄い小口切り)、サラダ油大匙1、塩小匙1/2、胡椒適量、卵6個、生クリーム50ml、パルメザンチーズ(すりおろし)20g、ピザ用チーズふたつまみ 作り方 1. パウンド型にオーブンペーパーを敷き、パンを側面の長い2辺に貼り付け、底にも敷きつめる(長い辺のパンは1.5cmぐらい型から飛び出すように)。 2. フライパンに油と玉ねぎ、塩を入れて中火で炒め、しんなりしたらベーコンを加えてさらに炒め、玉ねぎに軽く色がついてねっとりしたらいんげんを加え、2分炒めて火を止め、胡椒をふる。 3. ボウルに卵を割りほぐし、生クリーム、パルメザンチーズを加えてよく混ぜ合わせる。 4. 〈1〉に〈2〉を入れ、〈3〉をそっと注いで表面にピザ用チーズをふる。オーブンを200℃に予熱して40分焼く(中央に竹串をさして液体がつかなければ焼き上がり)。粗熱が取れたら型から出して切り分ける。
「品数も2品で充分です。作り手が犠牲にならず、一緒に語り合いながら食卓を囲むことが大事で、犠牲は愛じゃない。第一、罪悪感という言葉も聞いたことがありません(笑)。まず個人の幸せがないと、誰も幸せにできないと考えます」
服も、流行だからではなく、魅力的に見せてくれるから着るのがフランス流。 「皆、自分のチャームポイントを知っているので、堂々として魅力的」 自分もそうありたいと話すサルボさんが心がけているのが、清潔感だという。