からだ

血流が悪いと感じたら生活の見直しを。オンとオフのスイッチで自律神経の力を高める生活。

  • 文:韮澤恵理 イラストレーション/秋葉あきこ(構造図)、ヤマグチ・カヨ 

体内時計に合った一日の 過ごし方

【起床】決まった時間に起きる
体内時計のリズムを守るには起床時間を一定に。前日遅く寝ても、休日でも、いつもの時間に起床を。起きたら1杯の水を飲む、太陽の光を浴びることを習慣に。

【朝食】朝ご飯は起床後1時間以内
食事は体内時計をリセットしたり、ホルモンの分泌を切り替えるきっかけに。起床後1時間以内に朝食を食べると昼間モードに。

【A】寝つきの悪い人はランチ前に運動
睡眠ホルモンのメラトニンの原料であるセロトニンは、昼の12時前後の軽いリズム体操で分泌量を増やすといい。

【昼食】ランチタイムは12時過ぎに
3食の間隔は5~6時間が理想。朝7時に朝食を食べたら、ランチは12時~13時くらいがちょうどいい。

【B】90分サイクルで一息
仕事や勉強に集中していると交感神経が優位な状態。緊張を続けられる90分を目安に休憩するのがいい。水を飲む、軽く体を動かす、目を閉じるなどでも有効。

【おやつ】おやつを食べるなら3時
食事の間隔は5~6時間が理想。もし、甘いものを食べたいなら3時のおやつがおすすめ。(⇒参考記事)

【夕食】
夕食は19時から20時までに。遅くなりそうなら18時くらいにちょっと主食を食べるとい。(⇒参考記事)

【C】入浴をすませ、就寝モードへ
入浴は就寝の1~2時間前が理想。21時くらいにお風呂に入り、軽いストレッチやリラックスタイムを過ごして就寝へ。

【就寝】就寝1時間前にはスマホをオフ
ベッドに入ってすぐに深い眠りにつくには1時間前にはスマホを終了。体を睡眠モードにもっていく。

【睡眠】睡眠時間は7時間
体をしっかり休め、再生や修復を行うためには7時間睡眠がベスト。短時間睡眠が続くと体内時計のリズムが乱れ、老化の原因に。

【D】血管をゆるめて再生
睡眠中は副交感神経が優位な状態。毛細血管は拡張して全身に血液が行き渡り、リラックスモードに。成長ホルモンによって細胞が再生される時間帯。

毎日同じリズムで過ごすのが 健康を保つ最大のポイント

私たちの体には、24時間サイクルで暮らすための時計遺伝子という仕組みがあります。これは、朝が来たから活動モードに、夜が来たから睡眠モードにと指示してくれる大切な存在です。

不規則な生活を続けていると、自然な自律神経の切り替わりが阻害され、次第に体調に影響が出たり、体の再生ができないために老化や病気の原因になってしまうので注意が必要です。特に毛細血管は自律神経の影響を最も受けやすい組織。老化が気になったり、血流が悪いと感じたら、まず、生活を見直してみてください。

[毛細血管は多いほどいいの?]

基本的には細胞に栄養素や酸素を届ける毛細血管は多いほうがいい。健康な血管新生による毛細血管はできるだけ増やしたいものです。
ただし、例外もあり、コンタクトレンズの長時間装用で酸素不足になったために角膜に血管が増えたり、がん細胞が栄養を受け取るために増やす毛細血管などは、病的な血管新生と呼ばれ、避けなければなりません。体内時計と自律神経を整えて、健康な毛細血管だけを増やして。

根来秀行

監修

根来秀行 さん (ねごろ・ひでゆき)

医師、医学博士。

東京大学大学院医学系研究科内科学専攻博士課程修了。ハーバード大学医学部客員教授、ソルボンヌ大学医学部客員教授、フランス国立保健医学研究機構客員教授、杏林大学医学部客員教授、事業構想大学院大学理事・教授。専門は内科学、腎臓病学、抗加齢医学、睡眠医学など多岐にわたり、最先端の臨床・研究・医学教育の分野で国際的に活躍中。『毛細血管は増やすが勝ち!』(集英社)、『ホルモンを活かせば、一生老化しない』(PHP研究所)、『老けない、太らない、病気にならない 24時間の過ごし方』(幻冬舎)、『【図解】毛細血管が寿命をのばす』(青春出版社)など著書多数。

『Dr.クロワッサン 毛細血管を増やして、血流力をつける!」(2018年11月15日発行)より。

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