栄養不足が太る原因? 伊藤修子さんが食生活を改善!
撮影・黒川ひろみ
朝食でタンパク質を摂取して、一日のリズムを整える。
道江 実は、睡眠とタンパク質などの栄養素は関係しているんです。タンパク質は分解されると、アミノ酸になります。アミノ酸(トリプトファン)は幸福ホルモンと呼ばれるセロトニンの原料の一つ。そしてセロトニンは安眠ホルモン、メラトニンを作るのに欠かせない存在です。タンパク質が不足しないように毎日の朝食に取り入れると、セロトニンのおかげで元気に日中を過ごせ、夜にはそのセロトニンがメラトニンとなってよく眠れます。
伊藤 タンパク質だと納豆ですか?
道江 ビタミンB群も全部入っていますし、いいですね。シラスなどを入れるとカルシウムも増やせます。
伊藤 そういえば私、カルシウムも全然足りていないですよね。
道江 閉経すると女性ホルモンのバランスが崩れるので、骨の健康を考えて今のうちから乳製品を摂るようにしたいですね。女性ホルモンの働きを補うという観点からは、大豆イソフラボンをおすすめします。
伊藤 豆乳のスープが好きなので、積極的に作りたいと思います。
道江 ぜひ。牛乳の約60倍の鉄分が入っているんですよ! 不足しやすい栄養素ですが、体内に酸素を運んでくれる役割もあるので、ダイエットや健康維持に欠かせません。
伊藤 なるほど! 鉄分のことはまったく眼中にありませんでした。
道江 鉄分だけでなく食物繊維も皆さん不足しがちですね。整腸作用があるので、野菜を積極的に摂れるといいのですが、料理するのが大変であれば、野菜ジュースが手軽です。
伊藤 市販のパックのものでもいいでしょうか?
道江 ええ。自分で作れれば理想的ですが、手間ですからね。選ぶときには成分表示を見てから決めるといいですよ。食物繊維が多いほうが、より野菜の成分が残っていると考えていいでしょう。ほかに、カットフルーツでも補えます。果物はビタミンCも豊富ですしね。ストレスを感じると、ビタミンCが消費されてしまいますが、コラーゲンの生成にビタミンCは必須なんです。また果物にも含まれている果糖は、ダイエットの大敵だと思われがちですが、果物は消化がよいのですぐに脳のエネルギーになりますし、胃の負担も少ないので朝食にはおすすめです。
伊藤 飽和脂肪酸がオーバーしているのは、間食のせいですよね。やっぱり、よくないのでしょうか?
道江 間食の分で、飽和脂肪酸が基準値を超えてしまっていますね。飽和脂肪酸はバターなどの動物性食品の脂に含まれています。摂りすぎると体脂肪が増えてしまうので、注意が必要です。とはいえ、間食が必ずしも悪いわけではありません。
伊藤 えっ、それは驚きです!
道江 間食の考え方は2つあります。1つは心の栄養として、1日200kcalくらいなら健康を害するほどではありません。もう1つは補食としてのおやつです。伊藤さんは1日2食のことが多いですから、夕食が遅いときや、お腹が空いたときには夕食の主食を先取りするイメージで、選ぶなら、栄養価の高い茶色い主食がいいですね。玄米やライ麦パンのほうが、白い主食よりも食物繊維やビタミンが含まれていますから。
\摂るべき栄養素をちゃんと補うのが大事なんですね。/(伊藤さん)
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