贈りものをする際の大前提は、相手が貰ってうれしいもの、逆に困るものをあらかじめ把握しておくことだという。
「辛党に甘いもの、あるいは健康に気遣う人に、その人が避けているものをあげても困るだけ。日頃のやりとりで好みや生活習慣を窺い知ることができますから、普段から相手に関心を持ち、情報収集をしましょう」と、マナーデザイナーの岩下宣子さん。
また、本来はマナー違反でも、理由次第では失礼にならないこともある。
「目上の方に肌着や靴下を贈るのはマナーに反しますが、それが上質でつけ心地もよく、相手のことを本当に考えて選んだものなら『私が使用してよいものだったのでお試しいただきたくて』と、理由を添えればよいのです」
贈りものの基本は、相手を思いやること。お決まりではなく「互いに気持ちよく」がマナーと心得て。