「手みやげを選ぶときは、地元、西荻窪のものと決めています。自分らしさも出るし、西荻窪への愛着も強いので」
そう話す五月女ケイ子さん。東京・杉並の西荻窪に暮らして15年以上経つ。
「中央線沿線の中でも、比較的地味な街。『吉祥寺や中野、高円寺みたいなメジャーな街には住めないわ』っていうような、奥ゆかしい住民が多い気がします。“恥ずかしがり屋さんの住む街”なんです(笑)」
そんな西荻窪には、こぢんまりとした、かつハイレベルなお店が点在。五月女さんも、日々街を歩いている途中でおいしい店を発見することが多いという。『ポム・ド・テール』のベーグルも、偶然店の前を通りかかって出合ったものだ。
「ベーグルはもともとそんなに好きではなかったんです。モソモソしているし、噛むのが大変というイメージ。でも、このベーグルを初めて食べたときはびっくりしました。モチモチの食感で、喉に詰まる感じが全くない。味もすごくおいしいです」
元パティシエの女性が作るベーグルは、生地のおいしさはもちろん、中にクリームチーズをはじめ、季節のフルーツのジャム、キャラメルやチョコ、あんこなど、様々な素材が入っているのが特徴。日によって内容は変わるが、常時16〜17種類が店頭に並ぶ。
「どれもおいしそうで、毎回お店で買うときに、どの種類にするか悩みます。手みやげとして友だちに渡すと、ふっくらとボリュームのある見た目にまず驚かれ、食べるとおいしさにまたびっくり。2度驚いてもらえるのがうれしいです。私の母はパン好きで、自分でも作るんですが、その母にもこのベーグルは気に入ってもらえましたね」
女友だちだけでなく、おいしいもの好きな男性にも。ベーグルが苦手だった五月女さんを虜にしたように、どんな人にも喜ばれる一品なのだ。