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家庭科の基礎をおさらい「ボタンつけ」──手縫いでできる美しいお直し

ちょっとしたお直しなら、家庭科で習った基本の手縫いで充分可能。ボタンつけの基本的なやり方とアレンジをお直し職人・髙畠海さんに教わりました。

撮影・土佐麻理子 文・小沢緑子

「日常の洋服の手直しは、ミシンを使わなくても手縫いで気軽にできます」と、お直し職人の髙畠海さん。

今回、髙畠さんに自分で手直しする頻度が高い、ボタンつけの方法を教わった。

「たとえばシャツのボタンつけでも針の刺し方、糸の引き方にちょっとしたコツがあり、それを知ると仕上がりがより美しくなります。でも最初から完璧にと思わず、意識するだけでかまいません。繰り返し行っているうちに針や糸の扱い方に次第に慣れていき、うまくできるようになります」

その助けをしてくれる針仕事の相棒、道具を使いやすいものにバージョンアップしておくのもいい。持っておきたい、あったら便利な道具も紹介。

持っておきたい道具

家庭科の基礎をおさらい「ボタンつけ」──手縫いでできる美しいお直し

手縫い針
「針穴は大きめがラク。フランス刺しゅう針(右)や針頭部の溝に糸をのせ引き下ろすセルフ針(左)が使いやすい」

家庭科の基礎をおさらい「ボタンつけ」──手縫いでできる美しいお直し

糸切りばさみ
「刃先が細く尖っているものを。縫い目をほどくときも、刃先を入れるだけで糸がスムーズに切れます」(髙畠さん)

家庭科の基礎をおさらい「ボタンつけ」──手縫いでできる美しいお直し

ミシン糸
「シャツのボタンつけは、色の種類が多いミシン糸を使ってもいいと思います。普通地は60番、薄地は90番を」

家庭科の基礎をおさらい「ボタンつけ」──手縫いでできる美しいお直し

ボタンつけ糸
「ボタンつけ糸は元の糸の太さに合わせますが、厚手の服は少し太めの手縫い糸20番がしっかりつけられます」

あったら便利!

家庭科の基礎をおさらい「ボタンつけ」──手縫いでできる美しいお直し

接着テープ
「かぎ裂きなどの修復には熱接着テープ」。布とあて布の間にテープを挟み、アイロンで押さえて接着する。

家庭科の基礎をおさらい「ボタンつけ」──手縫いでできる美しいお直し

ひも通し
「頻繁にゴムやひも交換をするなら1本あると便利」。端を挟んで通すはさみ式(左)、輪に通す玉付き(右)。

家庭科の基礎をおさらい「ボタンつけ」──手縫いでできる美しいお直し

ほつれ補修針
「服の表面に糸が飛び出たら、補修針で修復」。針頭のギザギザに糸が絡み、裏側にきれいに引き込まれる。

ボタンがとれた

「今回はシャツなど薄地の服を想定し、糸は1本どりで玉結びをしない方法を紹介します。布表面が凸凹せず、見た目もすっきり」

①ボタン位置を確認

シャツなどはボタン位置がずれるとフィット感も変わってしまう。元の針跡が見つからない場合、上下のボタンを留めて生地を伸ばし、とれた箇所のボタン穴の真ん中になるよう位置を確認し、チャコペンなどで印をつける
シャツなどはボタン位置がずれるとフィット感も変わってしまう。元の針跡が見つからない場合、上下のボタンを留めて生地を伸ばし、とれた箇所のボタン穴の真ん中になるよう位置を確認し、チャコペンなどで印をつける

②1針目の布をすくう

糸は1本どり。針に糸を通して玉結びをせず、表側からボタンをつける位置の中心を斜めに1針すくう。針を引き抜くとき、糸どめをするために糸端を3cmほど残す
糸は1本どり。針に糸を通して玉結びをせず、表側からボタンをつける位置の中心を斜めに1針すくう。針を引き抜くとき、糸どめをするために糸端を3cmほど残す

③2針目をすくう

1針目の縫い目と交差させながら、斜めに2針目をすくう
1針目の縫い目と交差させながら、斜めに2針目をすくう

④糸どめをする(1)

2針目の針を引き抜いたら糸で輪を作り、その中に3cmほど残した糸端を通す
2針目の針を引き抜いたら糸で輪を作り、その中に3cmほど残した糸端を通す

⑤糸どめをする(2)

糸の輪を引き絞り、糸端をとめる
糸の輪を引き絞り、糸端をとめる

⑥ボタン穴2つに糸を通す

4つ穴ボタンの場合、1列ずつ糸を通す。ボタンの裏側からボタン穴に針を刺して糸を通したら、もう一方のボタン穴に糸を通す。ボタンは布から2〜3mmほど(布の厚みに合わせて)浮かせるようにし、3〜4回ほど繰り返す
4つ穴ボタンの場合、1列ずつ糸を通す。ボタンの裏側からボタン穴に針を刺して糸を通したら、もう一方のボタン穴に糸を通す。ボタンは布から2〜3mmほど(布の厚みに合わせて)浮かせるようにし、3〜4回ほど繰り返す
その際、ボタンを指で押さえて糸を引っ張りながら、通した糸の張りが均等になるように調整すると仕上がりがきれいになる
その際、ボタンを指で押さえて糸を引っ張りながら、通した糸の張りが均等になるように調整すると仕上がりがきれいになる
4つ穴ボタンの場合、1列ずつ糸を通す。ボタンの裏側からボタン穴に針を刺して糸を通したら、もう一方のボタン穴に糸を通す。ボタンは布から2〜3mmほど(布の厚みに合わせて)浮かせるようにし、3〜4回ほど繰り返す
その際、ボタンを指で押さえて糸を引っ張りながら、通した糸の張りが均等になるように調整すると仕上がりがきれいになる

⑦残りのボタン穴も同様に糸を通す

残り2つのボタン穴にも同様に糸を通し、2列に縫いつける
残り2つのボタン穴にも同様に糸を通し、2列に縫いつける

⑧糸を巻きつけて糸足を作る

すべて通し終わったら、ボタンと布の間に、⑤で残した糸端も一緒に巻き込みながらぐるぐると糸を巻きつけ、糸足を作る。このとき、糸がゆるまず均等に巻きつくよう、1回巻きつけるごとに適度に糸を引っ張りながら締める
すべて通し終わったら、ボタンと布の間に、⑤で残した糸端も一緒に巻き込みながらぐるぐると糸を巻きつけ、糸足を作る。このとき、糸がゆるまず均等に巻きつくよう、1回巻きつけるごとに適度に糸を引っ張りながら締める

⑨糸を巻きつけて結ぶ

糸で輪を作り、輪の中に針を通して引き絞って留める
糸で輪を作り、輪の中に針を通して引き絞って留める

⑩糸足の根元に糸を通す

巻きつけた糸の根元に針を刺し、2回ほど糸を通す
巻きつけた糸の根元に針を刺し、2回ほど糸を通す

⑪裏側に針を抜く

そのまま布の裏側に針を抜く
そのまま布の裏側に針を抜く

⑫裏側の縫い目に針を通す

縫い目に針を通す
縫い目に針を通す

⑬仕上げ

縫い目の根元から、表に糸が出ないよう針を入れ、2cmほど離れた場所から出す
縫い目の根元から、表に糸が出ないよう針を入れ、2cmほど離れた場所から出す

⑭糸を切る

糸切りばさみで糸の根元を切る。この処理を行うと玉どめをしなくても糸は抜けないうえ、糸端が布の中に隠れるので美しく仕上がる
糸切りばさみで糸の根元を切る。この処理を行うと玉どめをしなくても糸は抜けないうえ、糸端が布の中に隠れるので美しく仕上がる

⑮完成

玉結びと玉どめをしないので、薄手のシャツでもすっきり見える
玉結びと玉どめをしないので、薄手のシャツでもすっきり見える
玉結びと玉どめをしないので、薄手のシャツでもすっきり見える
玉結びと玉どめをしないので、薄手のシャツでもすっきり見える
玉結びと玉どめをしないので、薄手のシャツでもすっきり見える
玉結びと玉どめをしないので、薄手のシャツでもすっきり見える

[コートの補強用力ボタンつけ]

糸は2本どりで玉結びをする。力ボタンの裏側から片方の穴に針を刺して糸を通し、表側からもう片方の穴に同様に糸を通す。写真のように糸の輪の中に針を通す
糸は2本どりで玉結びをする。力ボタンの裏側から片方の穴に針を刺して糸を通し、表側からもう片方の穴に同様に糸を通す。写真のように糸の輪の中に針を通す
糸を引き絞り、糸と力ボタンがつながった状態にする
糸を引き絞り、糸と力ボタンがつながった状態にする
力ボタンをつける箇所に定めたら、針を布の表側へ刺し通す
力ボタンをつける箇所に定めたら、針を布の表側へ刺し通す
針を裏側に抜いて力ボタンを縫い留める。
針を裏側に抜いて力ボタンを縫い留める。
再び針を表側に出して表につけるボタンの穴に糸を通し、裏側に針を抜いて力ボタンに糸を通す。2~3回繰り返す
再び針を表側に出して表につけるボタンの穴に糸を通し、裏側に針を抜いて力ボタンに糸を通す。2~3回繰り返す
裏側の力ボタンの根元に針を抜き、もう一度ボタンの根元から針を入れ、表に糸が出ないよう1〜2cmほど離れた箇所から出して糸切りばさみで糸の根元を切る
裏側の力ボタンの根元に針を抜き、もう一度ボタンの根元から針を入れ、表に糸が出ないよう1〜2cmほど離れた箇所から出して糸切りばさみで糸の根元を切る
糸は2本どりで玉結びをする。力ボタンの裏側から片方の穴に針を刺して糸を通し、表側からもう片方の穴に同様に糸を通す。写真のように糸の輪の中に針を通す
糸を引き絞り、糸と力ボタンがつながった状態にする
力ボタンをつける箇所に定めたら、針を布の表側へ刺し通す
針を裏側に抜いて力ボタンを縫い留める。
再び針を表側に出して表につけるボタンの穴に糸を通し、裏側に針を抜いて力ボタンに糸を通す。2~3回繰り返す
裏側の力ボタンの根元に針を抜き、もう一度ボタンの根元から針を入れ、表に糸が出ないよう1〜2cmほど離れた箇所から出して糸切りばさみで糸の根元を切る

[ボタンつけアレンジ]

家庭科の基礎をおさらい「ボタンつけ」──手縫いでできる美しいお直し

鳥足がけ
鳥足ステッチがアクセント。一番下のボタン穴が支柱になるため、ボタンに角度がついて留めやすい。上記と同様につける。刺し方は、一番上→一番下、左斜め上→一番下、右斜め上→一番下の順で。

家庭科の基礎をおさらい「ボタンつけ」──手縫いでできる美しいお直し

クロスがけ
糸をクロスさせながらボタンをつける方法。上記の4つ穴ボタンつけ同様1本どりで、同じ方法で糸が交差するようつける。色糸を使うとボタンがよりデザイン的になり、服のアクセントに。

※ここではわかりやすくするため、厚地用の赤い糸(ミシン糸30番)を使用。実際は服に使用されている糸の色や太さに合わせて選んでください。
  • 髙畠 海

    髙畠 海 さん (たかばたけ・かい)

    お直し職人

    東京・自由が丘『nucafe(ヌーカフェ)』(インスタグラム:@nucafe_jiyugaoka)でサイズ直しからリメイクも手掛ける。著書に『手ぬいでできちゃう!服のお直し』ほか。

『クロワッサン』1176号より

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