「浮かぶ」ポーズでひとときの非日常を【Dr.高尾美穂のカラダとココロの整え方】
浮かんでいるポーズは、カラダの裏側にある筋肉を使います。
見えない部分を意識することは、想像力を養うことにもつながります。
見えない部分を意識することは、想像力を養うことにもつながります。
撮影・森山祐子 構成&文・越川典子
〈浮かぶ〉“気持ちいい~! と思えるくらい存分に手脚をのばしましょう。”
人間が宙に浮くなんて、物理的には不可能ですが、子どものころ「雲の上に浮かんでみたい」「空を飛んでみたい」と思ったことはありませんか。どんなことであれ、できないことをできるようになりたいという気持ちは、今の時代、とても大事だと思います。
新型コロナウイルス、気候変動、異常気象、災害、人口爆発の一方で深刻な少子高齢化、食糧難……想定外のことが起きています。未来を予測するのは難しい時代だからこそ、現実を見る目だけでなく、空想したり想像したりする力がなければ、あらたな発想は生まれません。
このポーズは、ネーミングのとおり、空中に浮かんでいる姿そのもの。楽しそうでしょう? 私にとっては、ひととき非日常を意識することができる大好きなポーズのひとつです。
うつ伏せになり、まず右手と左脚を浮かせ、目線を上げます。バランスをとって、次に左手と右脚を上げて、後方にのばします。カラダの裏側を自分で見る機会って、ないですよね。だからこそ、このポーズでは、背骨に沿ってタテに走っている多裂筋、お尻の大臀筋といった背中側に意識を集中しましょう。
気持ちよく両手と両脚をのばして「浮かび」ながら、心にしまってある夢をどうすれば実現できるか、想像をめぐらせるのもよいと思いませんか。
スカイダイビング
うつ伏せてから、右手と左脚を浮かせ、次に左手と右脚を浮かせます。手のひらと足の裏を上向きにして、気持ちよく後方にのばします。背骨の多裂筋、大臀筋を意識して深い呼吸で8秒。1日1回。
『クロワッサン』1086号より