更年期のホルモンバランスの変化と上手に付き合うための新習慣
撮影・黒川ひろみ スタイリング・矢口紀子 イラストレーション・ふくおかまこ 文・石飛カノ
常飲するのは、ノンカフェインのホットティー
更年期真っただ中のメンタルは、いわば大海の荒波。上手にコントロールするために、たとえばティータイムを利用するのもいい。
「ハトムギや黒豆、ほっとできる香りのハーブティーなど体を温める癒やし系のお茶がおすすめです。いろんなフレーバーの紅茶やコーヒーなどもいいですね。ただし、睡眠に影響するのでノンカフェインのものがベター。少量で満足できるようなおやつと共に楽しみましょう」
効能にこだわらず、「心地いい」と思える香りや音楽を
五感の中でも、直接脳に訴えかける感覚が嗅覚。香りを嗅ぐことで一瞬で過去の思い出が蘇ったり、気持ちが昂ったり、眠気を催したり……。
「一般的にはラベンダーやネロリなど鎮静系がいいとされますが、効能より本能を優先させて。白檀の香りに惹かれるなら白檀をたいて心をリラックスさせましょう。好きな香りを嗅ぎながら好きな音楽を聴いてゆったり過ごす。そんな時間を楽しんでください」
肌に直接触れる衣類はオーガニック素材に
エストロゲンの恩恵は計り知れない。肌の水分やハリを保つたんぱく質を作っているのもエストロゲン。よって更年期以降は季節にかかわらず肌の乾燥が進みがちになる。
「乾燥しやすくなるということは、バリア機能が低下してアレルギーを起こすリスクが上がります。ルームウェアやインナーなどの肌に直接当たる衣類は、できるだけオーガニックな素材を選ぶようにしてください」
毎日歩いて、筋力の低下を防ぐ
閉経後、多くの女性が自覚する筋力の低下。これを防ぐには運動が欠かせない。筋力維持だけでなく更年期症状の軽減、骨粗鬆症の予防などさまざまなメリットが期待できる。
「とくに下半身の筋肉が落ちるので、毎日歩くことをおすすめします。また急いでいないときはエスカレーターではなく階段を上り下りしたり、生活の中でしゃがむときはスクワットをするなど、無理のない範囲で運動を取り入れましょう」
日用品は、家族のためではなく自分の好みで選ぶ
これまでの人生はあらゆるものを家族のために取り揃えてきたという人も、更年期以降はそろそろ自分好みの日用品や小物、インテリアをチョイスする習慣を。
「素敵なラグ、肌触りの良さげなタオルやスリッパを見つけたら、即、買いです。夫や子どもが好きそう、ではなくあくまで自分がうれしいと思えるかどうかが判断基準。ワクワクするような小さな買い物は、自分自身を労ることに繋がります」
夜は暗くして脳内のメラトニンの分泌を促す
充分な時間や質の高い睡眠をとることは、心身の健康には欠かせない。良い睡眠を促すために、ひと工夫したいのが部屋の照明。
「睡眠の専門家の方に話を伺うと、照明が非常に重要ということでした。とにかく日本は夜でも煌々と照明をつけて明るすぎる。夕方以降の明かりは睡眠を促すメラトニンというホルモンを抑制してしまうので、夜は間接照明などムーディな光の下で過ごすことが勧められています」
『クロワッサン』1175号より
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