お米農家の山﨑宏さん・瑞弥さん夫妻はレシピ本も出すほどの料理上手。自宅の台所は、さまざまな調理道具でいっぱいだ。一つずつ清潔に保たれた姿から、道具への深い愛情が伝わってくる。
「好きな道具があると、家事も楽しくなるし、お手入れも心を込めてできるんです」と瑞弥さん。買い物をする時は一人で決めず、必ず宏さんに「これを買うと、どう役立つか」をプレゼン。
「言葉にすると自分の思考も明確になりますしね。2人の子どもも、『欲しいものがある時はプレゼン』が決まり。買うまでのそんな過程も楽しいんです」
それにしても、瑞弥さんの道具への探求心には驚くばかり。
「お米を買ってくださるお客様に聞かれることも多いので」
と、炊飯鍋は土鍋だけで15個。圧力鍋、鋳物鍋、アルミ鍋など50個以上所有し、試してきたという。数多くの道具を使い比べてきたからこそ、おすすめの道具を語る言葉には、誰にも負けない強い説得力がある。