【大根とにんじんの出汁浸し】気負わず、丁寧に。今作りたいのはこんなおせち。
年末にさっと作れて味わいは一級。正月を華やかに彩り、軽やかに食べきれる。そんな理想のおせちを、牧田敬子さんに教わった。
撮影・高杉 純
【大根とにんじんの出汁浸し】たっぷり出汁を含んだ野菜は主役級の味。
たっぷりの出汁で煮た大根とにんじんは、ひとくち食べるとやさしい風味と香りの芳醇さに驚く。
「おめでたい柄の型抜きをするだけで、お正月の料理に。出汁に焼き餅を加えれば、お雑煮のように楽しむこともできますよ」
【材料】
大根適量(1cm弱の厚さを松竹梅で型抜きしたもの30枚ほど)、にんじん適量(5mm弱の厚さを梅で型抜きしたもの10枚ほど)、かつお出汁400ml、みりん小さじ2、しょうゆ小さじ1、塩小さじ1/4、出汁用昆布5cm角
【作り方】
1. 鍋に出汁と大根、にんじんを入れて蓋をして中火にかける。煮立ったら弱火で8〜10分、竹串がスーッと通るまで火を通す。
2. みりん、しょうゆ、塩を加えて、さらに2分煮て火を止める。出汁用昆布を加えて蓋をした状態で粗熱をとりながら味を含ませる。
3. 汁気をきって器に盛りつける。
※材料はすべて作りやすい分量です。
牧田敬子(まきた・いつこ)●料理家。美しく丁寧な料理は読者にも人気。また、食と器の相性にも一家言を持ち、料理撮影では器のスタイリングも手がける。
『クロワッサン』987号より