くらし

【正月準備編】正月を豊かにする、暮らしの風習。

  • 撮影・広田行正 文・大澤はつ江

2. 宝船の切り絵を飾る。

福を運んでくる宝船。玄関や部屋に飾って運気を。
社寺などの来歴を説いたものを縁起といい、そこに参詣した人々が神仏のおかげを被るために求めたもののことを縁起物と呼んだ。
なかでも、福を運んでくる宝船は、新年に最適な縁起物だ。
「米俵や宝貨をのせたものや、商売繁盛の恵比寿様や豊穣と子孫繁栄の大黒天など、七福神をのせたものが多いですね。立体的なものもあれば、下の写真のような切り絵や絵画などいろいろあります。その年の恵方(えほう)に飾ると吉兆が訪れるといわれますから、部屋や玄関に置いて運気を呼び込みたいですね」
また、1月2日の夜に宝船の絵を枕の下に入れて寝ると、いい初夢が見られるともいわれているので実行してみては。
「眠るのが楽しみになりますよ」

3. 菊炭を重ねてお飾りに。

切り口が美しい菊炭。俵に見立ててお飾りに。
断面が菊の花のような模様になることから“菊炭(きくすみ)”と呼ばれる木炭。
「菊炭を俵に見立てて、お正月のお飾りにします。俵は宝船にも積まれている豊穣を願う縁起物。3つ重ねたら半紙でぐるりと包み、神様と縁をしっかり結べるようにと願いながら、本麻の紐であわじ結びに。神様を待つ“松”、難を転じる“南天”を飾って、三角に折った半紙の上に置きます。炭は脱臭効果もあるので、玄関や部屋に最適なお飾りです」

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