あの彫刻の裏側は、どうなっている? 歴史的な建物の凝った彫刻をもっと近くで見られたら……。鑑賞者のそんな思いに応えてくれるのが、凸版印刷が長年培ってきた技術を応用して取り組んでいる、美術品や文化財のデジタルアーカイブだ。
「精緻な画像から作った高精細なCGを特殊な専用エンジンで動かすことで、臨場感のある鑑賞が可能に。現存しない文化財を再現したコンテンツも人気です」(凸版印刷 文化事業推進本部PR担当・宮下治枝さん)
凸版印刷の印刷博物館と東京国立博物館にある専用シアターでは、ナビゲーターがコントローラーで視点を移動しながらコンテンツを解説。圧倒的な臨場感のなか、画面に没入するかのような仮想体験ができる。
「ヘッドマウントディスプレイを着ける方法と違って、ほかの人と一緒に鑑賞できる点も好評をいただいている理由です」(宮下さん)
文化財や美術品をより深く知ることができるツールとして、人気を集めている。