くらし

世界中のアートにいつでもアクセス、「グーグル アーツ&カルチャー」。

最近よく聞く、メディア・アートって? スマホで美術品が見られるって本当? 芸術×ハイテクの最新事情を届けます。
  • 撮影・土佐麻理子 文・新田草子

アーティスト名を検索すると瞬時に作品が並び、隅のマークをタップすれば、所蔵されている美術館の中まで飛んでいける。作品の表情を超拡大して見られたりと、アートマニアならずともわくわくするような仕掛けが詰まっているアプリが、「グーグル アーツ&カルチャー」だ。
「アートとの新しい出合いを見つけられる場であり、また、ゆっくり見られなかった絵を改めて眺めるなど、実物を鑑賞する楽しみを補うツールとしても使っていただけます」とは、グーグル アーツ&カルチャー プロジェクトマネジャーの高根枝里さん。スマホで撮った自分の顔と似た作品を探せる「アートセルフィー」など、遊び心のあるコンテンツもあり、「実際に手に取っていただくのが一番わかりやすいです。ぜひ、あれこれ遊んでみてください」。

《100%拡大》作家の息遣いまで伝わるよう。高解像度の画像を、超拡大。 国内80館を含む世界1500館以上の美術館や博物館、非営利団体と協力し、各館の所蔵品や歴史などが楽しめるこのアプリ。上のモネの《睡蓮》は、高解像度で撮影した「アートカメラ」画像の一例。100%拡大すると、絵筆跡のテクスチャーまで鮮明に。至近距離まで近づける作品ばかりではないことを思うと、このありがたみがわかるはず。
《並べ替えて発見》入れ替えて比較することで、気づかなかった発見が。 見たい作品一覧のページで右上のパレットマークをタップし、好みの色を選ぶと、色別に表示できる。もう一つのアイコン、時計マークをタップすると、時系列に並べ替えることも。アーティストの作風の変遷をたどったり、美術館のコレクションの中で同じ年代のものを比較したりするのに便利。
《館内散歩》思い立ったら外国へ!? のんびりと展示室を散歩して。 おなじみグーグルマップのストリートビュー機能を美術館や博物館にも応用。ページ内の人形マークをタップするだけで、展示室へワープ。MoMAやオルセーなど海外の美術館へも24時間いつでも行けるし、館内は無人。誰にも邪魔されず、かつ展示室の雰囲気も味わいながら、作品を見られる。
《VRツアー》スマホ+VRビュワーで、お手軽にVRを体験。 スマホのみの機能。VR仕様のコンテンツを選び、VRビュワーにスマホをセットして鑑賞する。コンテンツはメガネのようなマークが付けられたものが対応するほか、「トピック」からたどれる「バーチャルリアリティ ツアー」にも。写真のVRビュワーは「カードボード」で、数百円で購入可。
高根枝里(たかね・えり)●グーグル アーツ&カルチャー プロジェクトマネジャー。ニューヨーク大学大学院Visual Arts Administration学科卒業。各施設への、コンテンツ作りのコンサルテーションなども手がける。

『クロワッサン』983号より

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※ 記事中の商品価格は、特に表記がない場合は税込価格です。ただしクロワッサン1043号以前から転載した記事に関しては、本体のみ(税抜き)の価格となります。

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