くらし

ケチくさいと始末がいいの 境界線について話し合ってみた。[後編]

  • 撮影・岡本 潔 文・室田元美

要は、節約してその先は? ってことなのよね。

———お金にまつわることがらでケチくさいと思うこと。「飲み会などで割り勘で支払うときに、1円単位で計算する」。これはどうですか。

植村 まあ、家計簿をしっかりつけている人もいるからしょうがないかな。自分はしないけど、そういう人がいても拒否しない。めんどくさいなとは思うけど。

阿部 私もめんどくさい。よく誰々さんはビール何杯飲んだとか、遅れてきたから2皿ほど食べてないとか、知らないわよ。得意な人がいて、やってくれるとありがたいけど。

植村 飲む人、飲まない人、いろいろだけど、大人数のときは多少の「割り勘負け」は大目に見ましょうよ。場がギスギスするし……。

———これはよく話題になるらしいんですけど、「みんなの会計をいつも自分のカードで払いたがる人。ポイントがたまるし、自分の引き落としは翌月でとりあえずみんなからの現金が入る。それってセコい」。

植村 そういう人、いるんだろうけど。それをグチュグチュ責める人も、なんかセコくない?

阿部 「ポイントためてるからカードで払わせて」って素直に言ってくれれば、「じゃ応援してあげるよ」ってなるのにね。

———それに割り勘して端数が出ると、みんな少し多めに払うから、カードで払った人はやや得をするんですよね。それもセコいと言うべきか。でも、その人がお店の予約をしてくれたら、それくらいのねぎらいがあってもいい気もしません?

阿部 そーそー。

植村 人にもよりますね。この人だったらチャーミングだけど、この人は許せないとか。だけど平和よね〜、そんなことでもめるなんて(笑)。

大庭 ほんとですね。でも、みなさんの節約の価値観の違いってすごくあって面白いです。ケチくさいと思っている人それぞれの心理ですよね。

植村 ものを大事にするのはいいことだし、ゲーム感覚で節約を楽しんでいるぶんにはまったく問題ないけど、他人を不愉快にするのはやめましょう。

阿部 節約の先に何があるの?ってことですよ。たまったお金をどこかに回す、本を買うとか映画観るとか旅行するとかだったらいいんだけど、ひたすら拝金主義はみみっちい。お金とか時間は、心を楽しく豊かにするために使いたいじゃない。

大庭 私も最近、節約だけではなく習い事をしたり、娘とは、小学校のママ友だちと音楽クラブを立ち上げて、施設訪問やイベントなどでコンサートをしたりして楽しんでます。

阿部 そう、そういうの大事よね。

———要は何のための節約なのか、ですよね。それぞれ率直な意見、ありがとうございました。

植村朗子(うえむら・うららこ)●美容コメンテーター。自ら美しくあるために行っている、日々の工夫や努力等、説得力のあるコメントが好評。美しき50代として雑誌やネットメディアで活躍。

阿部絢子(あべ・あやこ)●生活研究家、消費生活アドバイザー。家事や生活を賢く合理化する方法を伝授。この春、家事に費やす時間を見直すために『ひとりぐらしのシンプル家事』(海竜社)を出版予定。

大庭聡恵(おおば・あきえ)●漫画家。風呂、暖房、冷蔵庫などを手放した『びっくり節約生活!一家6人+1(プラスワン)月7万円』(二見書房)が話題に。最近はエッセイ執筆も。

『クロワッサン』966号より

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