最初の夫の裏切りや投獄、2人の子どもを抱えて愛人生活を余儀なくされるなど波瀾万丈の人生を歩んだジョゼフィーヌ。美人ではなかったが、どんな場面でも笑顔を絶やさず、相手を思いやる心を忘れなかった。
「セダクションは、相手が何を自分に求めているのかをすばやく察知して行動するというのがまずポイントです。何を言ったら、どう行動したら相手は喜ぶのかを常に考えて心を配る。それには自分の心を開くことですね。嫉妬したり、相手のアラを探したりするのではなく、良いところに目を向けるんです」
ジョゼフィーヌはどんな悲惨な状況に置かれても身の回りにあるものを工夫して身綺麗にしていたことも印象的だと伊藤さん。
「服装、メイク、髪型すべてにおいて精いっぱい、美しくあろうという努力もセダクションのひとつです。人はひとりで生きているわけではないのですから、相手の目に映る自分の姿を常に意識したいですね。そして心も清潔な状態にすること。年齢を重ねると、頑固、意地悪といった精神的な垢もつきやすいので意識して浄化することが必要なんです」