【前編】川津幸子さんに教わる味の決め手と調理のコツ。
撮影・黒澤義教 文・斎藤理子
料理上手になるかどうかの分かれ道は、美味しさのポイントになるちょっとしたコツを知っているかどうかだと川津幸子さん。
「たとえばきゅうりの塩もみを作る時には、きゅうりをしっかり絞って水気をなくす。鶏肉を焼く時には肉を絶対に動かさない。そういった、小さなコツです。それをきちんと守れば、料理は格段に美味しくなります」
川津さんは、家庭料理では技術よりも、知識が大事だという。
「長年伝承されてきたコツには、美味しくなるための意味がちゃんとあるんですね。それを知り丁寧に実践することが、家庭料理では大事。やみくもに練習を重ねるより、小さなコツをきちんと学びましょう」
市販品で何でも揃ってしまう時代だけど、本当は何でも自分の手でもっと美味しく作れるということを知っておいてほしいと川津さん。そこで、毎日の食卓やお弁当によく登場する料理のコツを、教えてもらった。
【ハンバーグ】粘り気が出るまでしっかりと練り、焼き目をつけてオーブンへ。
材料(2人分)牛ひき肉200g、玉ねぎ½個、パン粉¼カップ、牛乳大さじ1½、溶き卵½個分、塩小さじ⅓、胡椒・ナツメグ各少々、バター大さじ½、サラダ油適量、ソース[ケチャップ・ウスターソース各適量]、好みのつけ合わせの野菜(今回はほうれん草のバターソテーとかぼちゃのグラッセ)
【チキンソテー】焼いている間は、肉を動かさないで!
材料(2人分) 鶏もも肉(小)2枚、塩・胡椒各適量、サラダ油大さじ1、リーフサラダ適量、レモン(くし形切り)各⅛個
鶏肉は室温に戻して2つに切り、余分な脂や皮を取り除き、厚いところは開いて、1枚につき塩小さじ¼弱と胡椒をふる。
【ゆで卵】きれいにむくために、ひと手間をかけて
『クロワッサン』946号より
●川津幸子さん 料理研究家/作る人の視点に立った、簡単に作れて美味しい料理が人気。『100文字レシピ』シリーズ(マガジンハウスほか)など著書多数。
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