アボカドと生ハムの薬味和え【若井めぐみさんの薬味が主役のレシピ】
撮影・青木和義 構成&文・中條裕子
アボカドと生ハムの薬味和え
ワインのお供としても定番の2つの食材に、和のハーブをとりどりきかせて。意外ながら、なじみのある香りと辛味で新鮮な1品に進化。日本酒に合わせても。
【材料(2人分)】
アボカド 1個
生ハム(スライス)20g
みょうが 1個
青じそ 5枚
実山椒(水煮)小さじ1
オリーブオイル 大さじ1
レモン汁 小さじ2
塩・胡椒 各少々
バゲットスライス(軽くトーストする)適量
【作り方】
1.アボカドは種を取って皮を剥き、2cm角に切る。みょうがは小口切りにし、さっと水にさらして水気を切る。
2.1を合わせてボウルに入れ、生ハム、青じそを食べやすい大きさにちぎって加える。
3.オリーブオイルをまわし入れ、レモン汁、塩、胡椒を加え、優しく和えて味を調える。器に盛って実山椒を散らし、バゲットスライスを添える。
なじみ深い和のハーブ&スパイス、薬味が主役の夏ごはん。
刺身の脇に添えたり、冷や奴や麺の彩りに加えたり。私たちのいつもの食卓におなじみの、あの薬味も実はハーブ。
「摂ると体によい効能がある植物という意味では、薬味もハーブと同じです。わさびを生魚と一緒に食べるのも、抗菌作用があるから。刺身の傍にある薬味は添え物のイメージが強いかもしれないですが、私は巻いて一緒に食べます」
と、若井めぐみさん。特に、夏には食欲を増進したり疲労回復に役立つ和のハーブ=薬味は心強い味方に。
「取り入れ方に決まりはありませんが、生のほうがよさが活かせる場合が多い。生姜も生であれば発汗作用を促すので、夏におすすめ。混ぜることで味に複雑さが増してバランスが取れるので、何種類か合わせて使うといいでしょう」
和山椒
ミカン科に分類され、さわやかな香りが特長。痺れを伴う辛味成分〈サンショオール〉は胃の働きを高め、消化を促してくれる働きも。
三つ葉
独特の香りにはリラックス効果や食欲増進などの作用が。カリウムが豊富なため、むくみ解消や血圧を下げる効果も期待できる。
わさび
殺菌や抗菌作用が高く、食中毒予防に効果的。細胞を破壊すると辛味成分が生じるので、独特の辛味を味わいたいならすりおろして。
ねぎ
ねぎの辛味成分である〈硫化アリル〉は、動脈硬化や高血圧の予防が期待できる。加熱すると成分が変化するため、生食がおすすめ。
みょうが
独特のさわやかな香りとシャキシャキした食感が魅力。針葉樹にも含まれる香り成分〈αピネン〉でリラックス&リフレッシュ効果も。
青じそ
ビタミンやミネラルが豊富。香り成分〈ペリルアルデヒド〉は夏に衰えがちな食欲を増進し、食中毒予防にも効果があるとされる。
生姜
生の生姜に含まれる成分には発汗作用を促し、体を冷ましてくれる効果が。夏の暑さで熱がこもった体には生で摂るのがおすすめ。
ニラ
血液サラサラや疲労回復に効果のある〈硫化アリル〉ほか、貧血予防に役立つ葉酸も豊富。食物繊維も多いので便秘予防にも役立つ。
『クロワッサン』1122号より