おもてなしに! ラップで手軽に作る、愛くるしい手まり寿司【川上文代さんのレシピ】
撮影・黒川ひろみ スタイリング・谷口紀子 構成&文・堀越和幸
ラップで手軽に作る、ボンボン菓子のように愛くるしい手まり寿司。
ラップで寿司飯をキュッと丸める、見た目もかわいい手まり寿司。
「寿司飯はひとつ25gで量りましょう。すると、食べやすい一口サイズになります」(川上さん)
寿司ダネは、食材の持つ塩味を気にかけるといい。
「淡白な味の鯛やイカは昆布締めにしたり、とろろ昆布を添えたりすると、さらに旨みが際立ちます」
手まり寿司の基本の作り方
ベビーホタテと海藻
【作り方】
1.寿司飯25gをラップにのせて丸める。海藻サラダミックス(乾燥)1gを水で戻し、絞って粗く刻む。
2.ラップにベビー蒸しホタテ1個8gを置き、周囲に海藻ミックスをのせ、寿司飯をのせる。
3.ラップごと球状に丸め、ラップを外す。
シラスとごま
【作り方】
1.寿司飯25gをラップにのせて丸める。
2.ラップに釜揚げシラス8gを広げ、寿司飯をのせて球状に丸める。
3.ラップを外し、いりごま少々を散らす。
鯛の昆布〆
【作り方】
1.3cm角の昆布2枚を水で10分ほど戻して軽く水分を取り、塩をした鯛の刺身1切れを昆布2枚で挟む。ラップで包んで冷蔵庫で30分置き、昆布を外す。
2.寿司飯25gをラップにのせて丸める。
3.ラップに鯛を置き、大葉小1枚を重ね、寿司飯をのせて球状に丸め、ラップを外す。
いかととろろこぶ
【作り方】
1.刺身用のいか1切れ8gに切り込みを入れ、塩少々をして10分置き、水分を取る。2.寿司飯25gをラップにのせて丸める。とろろこぶ2gを全体にまぶす。
3.ラップにいかを置き、寿司飯をのせて球状に丸める。ラップを外して花穂紫蘇少少を飾る。
カニ(またはカニかま)
【作り方】
1.寿司飯25gをラップにのせて丸める。
2.カニまたはカニかま15gに切り込みを入れ、ラップに広げて寿司飯をのせる。
3.球状に丸め、ラップを外す。
家庭料理でお寿司になかなか手が出せないのは、握らなければならないから。食べやすいサイズで均等に形をそろえて、しかもいろいろなネタがのっても崩れないようにするなんて、プロじゃないからできません……という思いを、今回あっさり覆してくれたのは、料理研究家の川上文代さんだ。川上さんによればちょっとした身近な道具を使えば、握らないお寿司がウソのように簡単にできてしまう。
「ラップを使って、“おにぎらず”のおにぎりのような発想で形を整えたり、100円ショップで売っているケーキやゼリーのシリコン型を使ってご飯を固めると、見た目もきれい、華やかお寿司が家庭でも簡単に作れます」
一貫のご飯の分量はあらかじめ決めておく(あるいは道具によって決まっている)ので、握らずとも成形は道具に任せればいい、これが簡単にして見栄えがいい、の肝だ。のせるネタは冷蔵庫にある刺身や魚介系の食材、好きなものを何でも試してみよう。
「缶詰や瓶詰、あるいは焼き魚と通常のお寿司にはない、ネタの幅も広げられるのも魅力です。季節の野菜と合わせたりすれば、一層満足度が高い」
美味しい秘訣はご飯の炊き方。
「ちょっとだけ硬めに炊きます。お酢の馴染ませ方も、下コラムに紹介しましたので、参考にしてみてください」
寿司飯の作り方
【材料(2~3人分)】
米 2合
すし酢[酢 30ml、塩 4g、砂糖 15g]
『クロワッサン』1119号より