アプリやスマート家電で家事をアップデート、知的家事プロデューサー・本間朝子さんのデジタルライフ。
日常の不便や面倒を解決してくれるおすすめアイテムをご紹介。
撮影・小川朋央 文・嶌 陽子
「手間は半減したのに料理のクオリティーは上がりました。」
食卓に並んだのは、おいしそうな煮込みハンバーグやチーズフォンデュ。手をかけた料理かと思いきや「ほとんどスマート家電にお任せです」と本間朝子さんは話す。
本間さんが使う調理器具の大半は自動調理機能付き。スマホの専用アプリで簡単に操作できる。ほかにも献立アプリを活用したり、スマートスピーカーで買い物リストを管理したりと、デジタルアイテムを上手に取り入れて日々の食事作りの手間を減らしている。
「私は材料を切ったりする仕込みは好きなんですが、献立を考えたり火加減を調節したりするのが苦手。その部分をスマート家電やアプリに担当してもらっています」
スマート家電の導入は思わぬ副産物をもたらした。夫が積極的に台所に立つようになったのだ。
「夫はもっぱらガスコンロの自動調理機能を活用中。スマホを使うことで料理への心理的なハードルが下がるみたいです。アプリのレシピの中から好きなものを選んで作るのを楽しんでいます」
デジタル化で手間は大幅に減ったのに、むしろ日々の食事のクオリティーは上がった、と本間さん。
「時間がなくても手の込んだ料理やじっくり煮込んだ料理が食べられるのがうれしい。家でおいしいものを食べたい、でも一から考えたり作ったりするのは大変、そんな人にはぜひおすすめしたいですね」
(献立)アプリやNFCタグで献立やレシピがラクに。
献立アプリ〈me:new〉を毎日の献立決めのたたき台に。「ゼロから考えなくてすむのでラクです」。
me:new(ミーニュー)
最長1週間分の献立を作成し、それに合わせて買い物リストも自動生成。管理栄養士監修で、和洋中バランスのよいメニューに。
よく作る料理のレシピは「NFCタグ(ICチップを埋め込んだシール)」に登録し、吊り戸棚の内側に貼っている。「スマホをかざすだけでレシピが表示されるので、私も夫も分量や手順をすぐ確認できます」
NFCタグ
〈NFCかんたん設定アプリ〉などの専用アプリを使って電話番号や地図、ウェブサイトなど入れたい情報を登録し、スマホをシールにかざして書き込ませるだけ。上書き可能で繰り返し使える。
(炊飯)帰宅時間に合わせて炊き上がり時間を調整。
炊飯器を専用アプリに繋げると、スマホで炊飯の設定変更が可能。炊飯予約をして出かけたものの、帰宅が予定より遅くなってしまいそうという時に、外出先から炊き上がり時間を変更できる(炊き上がりの1時間前までに変更が必要)。
TIGERHOME(タイガーホーム)
タイガーの専用アプリ。対応する炊飯器と連携させることで外出先からでも炊飯予約や炊飯状況の確認、お米の自動再注文なども可能。
(調理)下ごしらえをすれば調理はほったらかし。
ガスコンロ(リンナイ「デリシア」)や電気圧力鍋もスマホの専用アプリと連携。アプリ上のレシピどおりに材料をセットすると自動で調理してくれるので、台所に立つ時間が半分に。
+RRECIPE(プラスアールレシピ)
約720種類の中からレシピを選び、対応コンロに送信できるリンナイのアプリ。火加減や加熱時間はコンロが自動で調節してくれる。
「レシピも日々追加され、アプリに投稿された口コミでコツを知ることもできます」
ティファール
アプリ上の多彩なレシピの中から作りたい料理を選択。電気圧力鍋「クックフォーミータッチ」と連携させると自動調理ができる。
(買い物)食材や日用品の買い物はスマートスピーカーで。
食材や日用品を切らしたらその場でスマートスピーカーに音声で伝えるだけ。自動的にアプリ内の買い物リストに追加され、スマホでも確認できる。「家族ともリストを共有できます」。急ぎの際はスマートスピーカーからAmazonのサイトにアクセスして購入することも。
AmazonAlexa(アマゾンアレクサ)
話しかけるだけで天気などの知りたい情報を教えてくれるほか、アラーム設定や動画の再生などさまざまな機能を持つAIアシスタント。
『クロワッサン』1115号より