平安時代の装束を身にまとい、蹴鞠や歌会、花見といった当時の暮らしぶりを楽しむ姿を発信し、話題となっている承香院さん。その徹底した追求ぶりに思わずSNSの画面に見入ってしまうが、そもそもなぜ平安時代の文化を実践しようと考えたのだろうか。
「愛知の城下町、犬山の育ちで幼い頃から歴史的な着物を着るような祭りが身近にありまして。からくり人形などで昔の装束を普段から目にしていたんです。それで中学に上がるころだったか、カーテンを切って見様見真似で装束を手作りしたこともきっかけのひとつ。その時に、洋服とは違うひらりとする袖や、後ろに引きずる布の感じになんともいえない高揚感を感じて」