暮らしに役立つ、知恵がある。

 

マンションでも育てやすい植物を選べば、手をかけずに緑を楽しめます

いつものインテリアや窓の景色にグリーンを加えたら、気分さわやかに、居心地もぐっと向上。
家の中でも外でも植物を楽しむ暮らしを紹介します。

撮影・徳永 彩 文・熊坂麻美

植物のコーディネートなどを手がける森田紗都姫さんが暮らすのは、広いルーフバルコニーとベランダがある都心のマンション。ルーフバルコニーには人工芝を、屋根のあるベランダにはウッドデッキを敷き、鉢植えで樹木やハーブを育てている。

西向きで屋根付きのベランダはワークスペースとして使う。
西向きで屋根付きのベランダはワークスペースとして使う。

「『マンションで庭のある暮らし』を実現して、お客さんに提案できればと思って始めました。極端に狭い、日がまったく当たらないなどでなければ、ベランダでも充分緑を楽しめますよ」

自然界にある色彩や素材でまとめたというインテリア。植物は光と風が当たる窓際を中心に、視界に入って心地よく感じる緑の量とされる10〜13%にしているそう。
自然界にある色彩や素材でまとめたというインテリア。植物は光と風が当たる窓際を中心に、視界に入って心地よく感じる緑の量とされる10〜13%にしているそう。

大事なのは植物の選び方。根元が枝分かれしていて雨風の影響を受けにくく、暑さや寒さに強いオリーブなどが屋外に適しているそう。また、落ち葉が排水口に詰まらないように常緑樹を、台風時にも移動可能な大きすぎないものを選ぶのもポイント。

ペットはパンサーカメレオンの「かぶぞう」。窓際に植物を植えられるコーナーを造作し、かぶぞうの原産国であるマダガスカルの植物を育てて、日光浴できる庭をつくった。
ペットはパンサーカメレオンの「かぶぞう」。窓際に植物を植えられるコーナーを造作し、かぶぞうの原産国であるマダガスカルの植物を育てて、日光浴できる庭をつくった。

「乾燥に強く、水やりがそれほどいらないユッカ、花もかわいいグレビレアやアカシアは育てやすくおすすめです」

複数の植物を配置する場合のコツは、背の高いシンボルツリーを真ん中にして両脇に低めの木を置き、漢字の「山」のように置くとバランスがとりやすい。

ハンギングも3つの植物を不等辺三角形になるように吊るすといいそう。
ハンギングも3つの植物を不等辺三角形になるように吊るすといいそう。

「小さい葉の『点』、細長い葉の『線』、面積の大きい葉の『面』の要素を持つ植物を組み合わせると、よりこなれた雰囲気になります。このとき、1列に並べるのではなく少しずらして不等辺三角形になるように配置するとしっくりきますよ。室内の植物も同じように意識して置いてみてください」

葉の形が面、点、線の植物を「山」になるように配置。中央は育てやすいアムステルダムキング。
葉の形が面、点、線の植物を「山」になるように配置。中央は育てやすいアムステルダムキング。

意外なことに、前の住まいは北向きで暗く、一切植物を育てていなかったという森田さん。緑とともにある今の生活で健康的になったそう。

「植物に不可欠な光と風は自分にも欠かせないものと気づきました。特にプライベートな屋外空間があると、暮らしの楽しみが広がり開放感も格別です」

南向きで開放的なルーフバルコニー。天然芝のようにリアルな〈JARDIN〉の人工芝を敷き庭として使う。「友だちとバーベキューをしたりヨガをしたり、屋外を満喫しています」
南向きで開放的なルーフバルコニー。天然芝のようにリアルな〈JARDIN〉の人工芝を敷き庭として使う。「友だちとバーベキューをしたりヨガをしたり、屋外を満喫しています」

育てやすい植物の特性と視覚効果。

【室外(ベランダ)】
体験価値がある植物はお世話も楽しい。

アカシアやミモザなどスワッグやリースにできる植物、ロシアンオリーブやレモンなど実のなる植物は、使う楽しみが生まれる。お世話する意欲が出て、ベランダに出る動機付けにも。

風の影響を受けにくいものを選ぼう。

幹が根元から一本だけ伸びている樹形のものは、強風にあおられたとき根にダメージを受けやすい。トネリコやグレビレアなど、根元が複数に分岐している「株立ち」の木なら安心。

【室内】
サトイモ科か多肉植物は初心者にも向く。

少ない水やりで済む多肉植物、ポトスやモンステラなどのサトイモ科の植物は乾燥に強く耐陰性があり、初心者でも育てやすい。「おすすめは葉に斑のあるスキンダプサス(下写真)。見た目がおしゃれで、洗面所など光の入らない場所でも枯れません。葉がシュンとしたときに水やりをすれば、すぐぱりっと元気に」

丸くて垂れる葉…玄関、寝室などに。リラックス効果あり。
上向きのとがった葉…仕事場に向く。生産性を上げる。
形や色が奇抜な葉…リビングなど。コミュニケーションが活発に。

ほぼ光が入らない場所でも美しい葉を茂らすスキンダプサス。
ほぼ光が入らない場所でも美しい葉を茂らすスキンダプサス。
  • 森田紗都姫

    森田紗都姫 さん (もりた・さつき)

    グリーンプランナー

    植物のある暮らしを提案する〈studio YAMAMORI〉主宰、〈維苑〉代表。室内外の植物のプランニングを手がけ、スクールの講師としても活動する。著書に『LIFE GREEN SELECT TOUR』(いろは出版)。

『クロワッサン』1112号より

※ 記事中の商品価格は、特に表記がない場合は税込価格です。ただしクロワッサン1043号以前から転載した記事に関しては、本体のみ(税抜き)の価格となります。

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