ウッドデッキの周りを囲む植物がリビングの景色を変えてくれました
家の中でも外でも植物を楽しむ暮らしを紹介します。
撮影・砂原 文 文・熊坂麻美
3年前に家族で葉山に引っ越した写真家の砂原文さん。海にも山にも近いエリアに構えた自宅は、鉢植えの植物がリビングでいきいき葉を伸ばし、植栽に囲まれたウッドデッキがその奥につづく。
「家の前は塀がなく、外から丸見えだったんです。それで駐車スペースにウッドデッキを設置して周りに木を植え、目隠しできるように。植木屋さんが驚くくらい、どの木もよく育っています」
以前の家の庭から移植した愛着のある柚子とキンカンを中心に、ティートゥリーやミモザ、フェイジョア、ユズリハやアオモジ、レモンユーカリなど、砂原さんが好きな木を植えた。
「オーストラリア原産の木や日本らしい庭木、料理に使えるものをミックスしています。自分の家でとれた実や枝で、ジャムやジュース、スワッグをつくれるのがうれしい。ずっとやってみたかったささやかな夢が叶いました」
植物全般のお世話は、同じく写真家で夫の大森忠明さんの担当だそう。大の植物好きで育て上手という大森さんは、瀕死の鉢植えをいくつもよみがえらせ、海で拾った流木にビカクシダをワイヤーでくくりつけて飾るなど、センスあふれるアレンジもお手の物だ。
「夫が枯れかけやしおれた植物を元気にして、増やしたり寄せ植えしたり、いろいろやっています。高価なものを素敵に飾る空間は撮影でたくさん見てきましたが、掘り出しものを生かして楽しむほうが私たちらしいかなと」
リビングからつづく個性あふれる緑のグラデーションと木漏れ日の美しさは見惚れるほど。「毎日毎日、癒やされています」と、砂原さん。
「きれいなだけでなく、植物の成長のたくましさや生命の循環を思うと、こちらもパワーをもらいます。もっと緑が濃くなる夏が楽しみですね」
『クロワッサン』1112号より
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