くらし

出かけた先でも芯からあったか、温活ドリンクのシンプル薬膳レシピ。

いつでもどこでもほっとひと息、しっかり温活。
体を温めて巡らせるドリンクのレシピです。
  • 撮影・小川朋央

「薬膳の考えかたでは、食べ物は体を温める温熱性と、逆に冷やす寒涼性、どちらでもない平性に分けることができます」と、料理家で国際中医薬膳師の齋藤菜々子さん。この季節に温熱性の食材を組み合わせたドリンクを持ち歩くことはとても理に適っている、と語る。

「体を中から温めるのがよいことなのはもちろんですが、乾燥しやすい季節に常に喉を潤すことで体の抵抗力が増します」

ここでは薬膳の理論のもと、身近な材料で手早く作れて温活効果ばつぐんの温かい飲み物のレシピを紹介。日々の外出のおともにして、芯から温まろう。

出かけた先でも 芯からあったか、温活ドリンク。

なつめオレンジティー

紅茶はお茶類の中でも温熱性。オレンジやゆず、金柑など柑橘系の果物も温熱性で、温め効果が大いに期待できる。「血を補うなつめも女性におすすめの食材です」(齋藤さん)

【材料(2人分)】
紅茶の茶葉 4g
水 400ml
オレンジ 1/2個
なつめ(ドライ)2個

【作り方】
1.鍋に水、なつめを合わせて強めの中火にかける。煮立ったら火を止め、紅茶の茶葉を加えて蓋をし、4分蒸らす。オレンジは果汁を搾る。
2.なつめを取り出して茶葉を濾し、オレンジ果汁を加え混ぜる。なつめは紅茶に入れて食べてもよい。好みで甘さを足しても。

甘酒ココア

「甘酒は温熱性食材。麹でも酒粕でもOKです」。ココアは平性だがストレスを緩和するセロトニンを含み、身体虚弱や疲労回復に効果がある。酒粕の場合は甘味を足して。

【材料(2人分)】
甘酒
水各 200ml
ココアパウダー 10g

【作り方】
1.ココアパウダーに分量の水から大さじ1〜2を加え、混ぜてペースト状にしておく。
2.鍋に材料をすべて合わせてよく混ぜ、温める。

しょうが柚子茶

しょうがと柚子、代表的な温熱性食材の組み合わせ。「しょうがは免疫力も上げてくれるので、人の多い場所に行くときに風邪予防に持ち歩くといいでしょう」

【材料(2人分)】
柚子茶 大さじ3
しょうが(薄切り)4枚
水 400ml

【作り方】
鍋にしょうがと水を合わせて強めの中火にかけ、煮立ったら弱めの中火で5分煮る。柚子茶を加えて溶く。

スパイスコーヒー

スパイスを煮出したお湯でコーヒーを淹れる。

シナモンもカルダモンも漢方薬に使われるほど薬効が高い。温め効果に持続性があるのが特徴。「ここではホールタイプを使いますがパウダーでもOK。その場合淹れたコーヒーに最後に加えて」

【材料(2人分)】
シナモンスティック 1本
カルダモン 4粒
コーヒー豆(挽いたもの)2杯分
水 500ml

【作り方】
1.鍋に水、割ったシナモンスティック、潰したカルダモンを合わせて強めの中火にかけ、煮立ったら弱火にして10分煮る。
2.1の湯でコーヒーを淹れる。好みで甘さを足してもよい。

黒糖黒豆茶

黒豆をフライパンで煎って香りを出す。

「腎に効き、巡りと血を補う黒豆は、ポリフェノールも豊富なアンチエイジング食材」。煎って皮が弾けた頃合いで煮出す。黒糖は温熱性。優しい甘さにホッとする。

【材料(2人分)】
黒豆 40g 
黒糖 20g
水 400ml

【作り方】
1.フライパンに黒豆を入れて弱めの中火にかけ、時々ゆすりながら皮が割れて豆の中身が茶色く色づいてくるまで煎る。
2.黒糖、水を加えて中火で煮立て、煮立ったら弱火で15〜20分、豆がやわらかくなるまで煮出す。豆も食べられる。

齋藤菜々子

齋藤菜々子 さん (さいとう・ななこ)

料理家、国際中医薬膳師

「今日からできるおうち薬膳」をモットーに、身近な食材のみを使った作りやすいレシピを提案。著書に『基本調味料で作る体にいいスープ』(主婦と生活社)など。

『クロワッサン』1106号より

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