くらし

厚揚げとなすのみそ煮【川津幸子さんのレシピ】

食事作りは毎日のことだから、なるべくストレスなく、ぴたりと味を決めたい。
この配合で調味料を組み合わせれば間違いなし! ぜひとも覚えよう。
  • 撮影・青木和義 スタイリング・長尾美智子 文・一澤ひらり

厚揚げとなすのみそ煮

赤みそを使って

なすとみそは好相性。油のコクも加わって。

【作り方(2人分)】
1.厚揚げ1枚は、熱湯をかけて油抜きをしたあと、1cm厚さの正方形に切る。
2.なす2本は縦半分に切って、皮目に斜めの細かい切れ目を入れて4つに切り、塩水に15分ほどさらす。水気をよくふく。
3.フライパンにサラダ油大さじ1を熱し、なすの皮目を下にして入れてさっと焼いたら全体に火を通し、だし汁1カップを入れる。2分ほど煮たら、厚揚げと合わせみそ(赤)大さじ1(下記参照)と1/2を入れ、さらに3分ほど煮る。
4.器に盛り、好みでラー油をかける。

「なすは皮目から焼けば油をバーッと吸わず、皮も柔らかくなります。身から焼くと油をどんどん吸ってしまうので注意! みその風味が飛ばないように最後に合わせみそを加えましょう。」

合わせみそ(赤)

発酵調味料のみそが料理に深い味わいを。

赤みそは甘みが足りないので砂糖を加えて、白みそは甘みがあるのでそのまま使う。漬けたり、和えたり、炒めたり、さまざまに使える合わせみそ。どんな料理にも合わせやすい。

[キムチ]を加えて 豚肉とキムチのチゲ

【作り方(2人分)】
1.豚薄切り肉100gは3cm長さ、豆腐1/2丁は6つに切り、にら1/2束は4cm長さに切る。
2.鍋にごま油大さじ1を熱し、豚肉、白菜キムチ100gを入れて炒めたら、だし汁1と1/2カップ、おろしにんにく1/2かけ分を入れる。煮立ったら、合わせみそ(赤)大さじ1と1/2、豆腐、にら、もやし½袋を入れながら煮る。仕上げにごま油少々をふる。

最初に豚肉とキムチを炒めてコクを出し、合わせみそで味が決まります。もやしは、面倒だけどひげ根を取ると歯触りが全然違いますよ。

味が決まって「美味しい」を約束。覚えておきたい、調味料の黄金比。

「味つけは手探りだと、味がなかなか決まらずぼやけがち。でも調味料の黄金比を知っておけば失敗がありません」

と川津幸子さん。和の合わせ調味料なら、和食の基本となるしょうゆ、みりん、酒の分量が同じ比率で覚えやすく、味のバランスもすこぶるよい。

「和の合わせ調味料は何にでも使えます。だしで割ればおひたしや煮物ができるし、さまざまに応用が可能です。合わせみそは甘みがあるので使いやすく、炒め物や煮物、鍋物など幅広く活用できて重宝します。八方合わせ酢はおだやかな酸味とまろみでクセがなく、食材の品質をグンと引き立てます」

ただし、この黄金比にとらわれすぎないことが最大のポイントだそう。

「これをベースに微調整して自分好みの味にしていくことが大事なんです。こうした目安があれば、美味しい味のストライクゾーンに早く近づけます」

川津幸子

川津幸子 さん (かわつ・ゆきこ)

料理研究家

家庭料理のコツをわかりやすく伝え、旬の食材を使った簡単でおいしいレシピに定評がある。「100文字レシピ」シリーズなど、著書多数。

『クロワッサン』1102号より

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