消化を助ける、切り干し大根のピクルスとアレンジ料理【真藤舞衣子さんの作り置きレシピ】
撮影・吉澤健太 文・田村幸子
【酢漬け】切り干し大根のピクルス
▼ しっかりしみた酸味のおかげで味がくっきり。
「和食の副菜」「地味な煮物」という切り干し大根のイメージをくつがえす
ピクルス。「〝切り干し大根×酢〟は、消化を助けます」(真藤さん)
【材料(作りやすい分量)】
切り干し大根 80g
酢(ワインビネガー、米酢、りんご酢など好みで)大さじ4
きび砂糖 大さじ4
塩 小さじ1と1/2
鷹の爪 1本
【作り方】
1.切り干し大根は水で戻し、しっかり揉み洗いしてぎゅっと水気をきる。
2.ボウルに酢、砂糖、塩、鷹の爪を入れて混ぜ合わせる。
3.2に1を入れてよく揉み込めば、すぐ食べられる。
*日持ちはおよそ1週間。
切り干し大根のピクルスと鶏むね肉のマリネ
「切り干し大根を大根おろし感覚で食べられるから、胃腸にもたれません」(真藤さん)。塩麴と片栗粉を揉み込んで湯通しするから、プリッとした食感。
【材料(2人分)】
切り干し大根のピクルス 100g
鶏むね肉 150g(およそ1/2枚)
塩麴 大さじ1
片栗粉 適量
黒胡椒 適量
【作り方】
1.鶏むね肉は薄くそぎ切りにし、塩麴を揉み込んで15分ほど置いておく。
2.1に軽く片栗粉をはたき、沸騰した湯で1分ほど茹で、ザルにあげて水気をきる。
3.ボウルに2、切り干し大根のピクルスを合わせ、黒胡椒をかけて和える。
切り干し大根のピクルスとツナの和え麺
パクチーを散らしたエスニック風の和え麵は、切り干し大根のピクルスをたっぷり入れて、かさはあるのにカロリー半減。さくっと作れて夜ふけのごはんにもぴったり。
【材料(2人分)】
切り干し大根のピクルス 80g
ツナ缶 70g
パクチー 4本
生中華麺 1玉
ごま油 大さじ1
ナンプラー 小さじ2
黒胡椒 適量
【作り方】
1.ボウルにツナ缶、刻んだパクチー、切り干し大根のピクルス、ごま油を入れて、よく混ぜ合わせておく。
2.硬めにゆでて水気をきった中華麺を1に入れて和え、ナンプラーと黒胡椒で味を調える。
同じ味だと飽きてしまうのが悩み。技あり! 塩漬け、酢漬け、ドライ。
「せっかく作り置きするなら、最後までおいしく食べてもらいたい」、と真藤舞衣子さんは、ずっと考えてきた。
作り置きのなかでも、すでに味がついているものは、食べ続けるうちに飽きてしまいがちだ。結局食べ切れずに終わってしまうことも。かと言って、ゆでた野菜をそのまま置くと、どうしても味が落ちてしまう。どうすれば、作り置きの悩みを解消できるのか。
そうして考えついたのが、作り置いている間に、深みが出て味がよくなる、素材本位の作り置きレシピだ。
発酵食の研究家でもある真藤さん。素材の味を凝縮してうまみを引き出したり、ピクルスやマリネにしたり、発酵させることで、味をがらりと変えていくことを提案。
「ひとつは塩漬けにして発酵させること。あとは酢漬けにしたり、乾燥させたり、天日で干してからオイルに漬けるなど、ひと工夫することで、日ごとにおいしくなる作り置きを、ぜひマスターしてほしい」
そのまま食べてもおいしく、さまざまなジャンルの料理にアレンジするには、ちょっとしたコツがある。
「オイル漬けには、できるだけクセのない米油や太白ごま油などを選びましょう。和食にも中華にもエスニックにも合わせやすく、アレンジできる料理の幅が広がりますから」
また、作り置きの素材からアレンジするときは、手がかかりすぎては、作り置きする意味がなくなってしまう。和えるだけ、さっと炒めるだけ、鍋の具材にするなど、手順が少なくて簡単なのが大切だ。
途中で食べ飽きてしまわないようにひと工夫。時間がおいしくしてくれる「技ありな作り置き」をわが家の定番にしよう。
\真藤さん愛用のガラス容器/
「においがつかなくて、汚れもこびりつかない。耐熱でお手入れも簡単」(真藤さん)。IKEAのガラス容器は機能的で姿もよい。竹製の蓋付きでそのままテーブルに出せる。
『クロワッサン』1063号より
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