くらし

まろやかで楽しい舌触りの里芋のマッシュと2つの洒落たアレンジ料理【長尾智子さんの副菜レシピ】

誰かを招いておもてなし。そんなとき活躍するサイドディッシュを長尾智子さんに教わりました。
単品野菜の下ごしらえをしておけば、付け合わせやアレンジ次第で、ひと味違う、洒落た一品がすぐに出来上がります。
  • 撮影・合田昌弘 構成と文・太田祐子

里芋のマッシュ

茹でて潰すことで、まろやかな、思いがけない口当たりに。
金串がすっと入るくらいまで茹でること。
泡立て器で持ち上がるくらいの柔らかさに。

ちょっと目先の変わった里芋のマッシュは、レモンの風味を加えて仕上げます。少し粗めに潰しているので、とろっとした粘り気のなかにところどころ粒々を感じられて楽しい舌触りです。

きのこのバター焼きと合わせ、チーズをたっぷりかけたグラタンにしてもいいし、フムスのイメージで、レモンの酸味とクミンを利かせたディップにも。小さくまとめてコロッケにしてもよさそうです。

保存容器に隙間のないように詰め、冷蔵保存。1週間程度で食べきるようにしましょう。

【材料(作りやすい分量)】
里芋(大)8個
オリーブ油 大さじ1
塩 少々
レモン 適量

【作り方】
1.里芋はたわしなどで洗って土を落とし、鍋に入れる。かぶるくらいの水を注いで中火にかけ、柔らかくなるまで20~30分茹でる。金串がすっと入るくらいに茹で上がったら湯を切り、少し冷まして皮をむく。色が変わっている部分などは取り除き、4〜5等分に切り分けて鍋に入れる。
2.弱火にかけ、泡立て器やマッシャーなどで里芋を潰す。水気が足りなければ適宜足し(なめらかになるように)、ざっと潰したらオリーブ油と塩を加え、少し粒が残るくらいにマッシュする。器に盛り、レモンを添えて。

(アレンジ1)里芋ときのこのグラタン

器の中で混ぜ合わせるとラフな感じになってちょうどいい。

【材料(3〜4人分)】
里芋のマッシュ 約1/3量
きのこのバター焼き 約1/4量 ⇒レシピはこちら
シュレッドチーズ 約100g
ベーコン 約3枚
パン粉 適量
オリーブ油 約大さじ1
塩 少々

【作り方】
1.ベーコンは1枚を8等分に切り分ける。
2.里芋のマッシュに1の1/2量とオリーブ油、塩を混ぜておく。耐熱容器にオリーブ油少々(分量外)を薄く塗り、里芋を入れてきのことチーズを散らす。大きめのスプーンでざっと混ぜ、きのこが里芋の間に見え隠れするようにする。オーブンを200度に温める。
3.残りのベーコンを2に散らす。パン粉を全体に振りかけ、オーブンへ。ベーコンがこんがりと焼けてパン粉に焼き色がつくまで20分ほど焼いて出来上がり。

(アレンジ2)レモン風味のディップ

レモンは思いきりたっぷりと。練りごまを加えてもおいしい。

【材料(作りやすい分量)】
里芋のマッシュ 約1/4量
レモン汁 1/4個分
塩 少々
オリーブ油 大さじ1強
クミンパウダー 小さじ1/4
赤唐辛子粉 少々
レモン 約1/2個
イタリアンパセリ 約2本

【作り方】
1.里芋のマッシュをボウルに入れ、塩、レモン汁、クミンパウダーを加えて混ぜ合わせる。
2.器に詰め、表面を丸くスプーンでなぞって整えて自然に凹凸をつける。オリーブ油をまわしかけて赤唐辛子粉を振り、粗く刻んだイタリアンパセリの葉を散らす。くし形に切ったレモンを飾る。

長尾智子

長尾智子 さん (ながお・ともこ)

フードコーディネーター

素材の持ち味と意外なおいしさを引き出す、シンプルで再現性の高いレシピが人気。近刊に『料理の時間』(朝日新聞出版)。

『クロワッサン』1063号より

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※ 記事中の商品価格は、特に表記がない場合は税込価格です。ただしクロワッサン1043号以前から転載した記事に関しては、本体のみ(税抜き)の価格となります。

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