しりあがり寿さんとともに話題の金運スポット、長福寿寺へ。
撮影・小林キユウ 文・野尻和代
しりあがり寿さん(以下、しりあがり) 本堂の前に建立されているのが“吉ゾウくん”ですよね? どのような由来があるのでしょうか?
今井長秀さん(以下、今井) 約440年前の伝説ですが、当寺の17代目の豪仙學頭(ごうせんがくとう)が祈祷をしていたら、炎の中に真っ白な象が舞い降りてきたそうです。そして、「私の体をさすれば必ず幸せになる。そのことを多くの人々に伝えよ」と言い残したと。以来、秘仏として「吉象菩薩像」をお祀りしていますが、多くの人たちに親しみを持って参拝いただけるように、10年前に“吉ゾウくん”として石像を建立しました。
しりあがり なんだか楽しげですよね。
今井 私は教えを広めるのに「わかりやすくおもしろいところから入り、ありがたいところへ抜ける」がモットー。“吉ゾウくん”のご利益は「願いが叶う」 「お金がたまる」 「病気が治る」 「家庭円満」 「元気で長生きする」の5つありますが、とにかく楽しみながらお参りして、ご利益を授かってほしいのです。
しりあがり その中でも、金運が注目されていったのはなぜなのですか?
今井 宝くじが当たった何人かの人たちが、お寺のホワイトボードに書いて報告してくださって、クチコミで評判になったことが大きいですね。お金はみんなを明るく元気にするもの。目的ではなく、幸せになる手段としてお金を儲けることは大切だと私自身も思っているので、金運上昇に特化させていった部分もあります。
しりあがり では、金運のご利益をいただくための秘訣はあるのでしょうか?
今井 “吉ゾウくん”を信じ、祈りの心を深めること。そして、魂レベルを高めることではないでしょうか。
しりあがり 魂レベルを高めるとは?
今井 自分のことばかりでなく、皆の幸せを願うこと。世の中に還元したいから、お金が必要だと誓願するのです。“吉ゾウくん”は皆を幸せにしたいから、そういう願いは届きやすい。
しりあがり なるほど。自分本位の欲は捨てないと(笑)。お金を呼び込めるかどうかは、使いみち次第なんですね。
「笑顔で参拝、が開運の秘訣。」(今井長秀さん)
「はい。肝に銘じます。」(しりあがり寿さん)
まず最初に、本堂へ。こちらに祀られている御本尊の阿弥陀如来様に、神妙な面持ちで手を合わせるしりあがりさん。
直感で1枚選べる、おみやげ処前に置かれた吉ゾウくんからのアドバイスを読み、「マスク時代にぴったりのお言葉でした」とニッコリ。
「足を順番に撫でお願いしてます。」(しりあがりさん)
吉ゾウくんへの願掛けは真剣そのもの。右前足から順に時計回りで1本ずつ、足を優しく撫でながら、願い事を心の中で3回念じる。
「これはなかなか難しいですね。」(しりあがりさん)
100円硬貨を池の中の吉ゾウくんに投げて運だめし。鼻のカゴや足元に乗せることができれば、金運・幸運がさらにアップ。
「これで6回目!届いて!」(しりあがりさん)
吉ゾウくんのパートナー、結愛(ゆいあ)ちゃんのご利益は縁結び。さまざまな良縁をつなぐ願掛けに何度も挑戦するしりあがりさん。
こちらのパワーストーンを結愛ちゃんの頭のティアラに乗せることができれば、願いが成就するという。
最初のページには、長福寿寺のスタッフが1枚ずつ手作りしている飛び出す御朱印付き。
境内にあるホワイトボードには、宝くじの当せん報告や臨時収入のお礼などのメッセージがいつしか続々と寄せられるように。
長福寿寺(ちょうふくじゅじ)
798年に桓武天皇の勅願により、伝教大師最澄が創建。中世には日本三大学問所の一つに数えられていた。「三途河頭極楽東門蓮華台上阿弥陀坊太平埜山本実成院長福寿寺(さんずがとうごくらくとうもんれんげだいじょうあみだぼうたいへいやさんほんじつじょういんちょうふくじゅじ)」という日本一長い勅号を持つ。
『クロワッサン』1048号より
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