自然のなかにある野の花を、そのまま写し取るように活ける挿花家、雨宮ゆかさん。食器を花器としても使うことの多い雨宮さんのうつわ選びは、
「花を活けたらどんなかんじかな、というイメージが先にあります」
ニュアンスの違う白い皿や鉢、灰色がかったブルーの角皿。水屋に収まったうつわは自然な色合いのものが多い。
「1段分空けて、水屋に季節の花を飾ります。ガラス越しに眺めるのもいいし、花の場ができると思って。場に合わせてうつわを選び、花を選びます」
以前、町中の集合住宅に住んでいたときはどっしりとした土ものが好きだったのが、緑に囲まれた今の家に越してからは、光をきれいに通すガラスにも心惹かれるようになったという。
「花を入れて映えるうつわは、だいたい料理にも合う。自分の暮らす空間に合ったうつわがあれば、じゅうぶんだと思っています」