真鍮のうつわでカレー会、関根由美子さんのおもてなしのうつわ使いを拝見。
まずは、センスのいいうつわ選びとコーディネートのレッスンから。
撮影・青木和義 文・石飛カノ
「fog linen work」オーナー・関根由美子さんのうつわ
テーブルを囲み、笑い楽しむ。みんなが寛げる、うつわの力。
「急なお客さまがいらっしゃることがけっこう多いので、そんなときはもっぱら“カレー会”になります」
真鍮のトレイやボウルやカトラリーが鮮やかなブルーのチェック生地に映えること。サウスインディアの本場感漂うテーブルコーディネイトは関根由美子さんが得意とするところ。
真鍮のうつわは自身が展開するブランド「foglinenwork(フォグリネンワーク)」のラインナップで、まさにインドで製作されたもの。テーブルリネンはインドに特化したもうひとつのブランド「miiThaaii(ミーターイー)」が扱う“ルンギ”という南インドの日常着という。
「真鍮のトレイはとくにカレー用というわけではないんですけど、カレーを盛るとしっくりきますね。うちで出すカレーは友人がやっているインド料理レストラン『ガネーシュ』(神奈川・能見台)で販売している冷凍カレー。インドで食べるより美味しいです(笑)。味のバリエーションもいろいろあるので、ごはんさえあれば、こんなふうにすぐにおもてなしできます」
家での集まりは基本的にセルフサービス。ホストがキッチンに立ちっぱなしというようなことはしない。カレーもおのおのが自由に盛る。和食の会も同様、蒸篭で蒸した野菜や七輪で焼いた魚をサーブしたら、あとはみんなで大いにおしゃべりを楽しむだけ。
「自家採種にこだわった野菜を扱う八百屋さん『タネカら商店』さんから、毎週野菜を届けてもらっています。おいしいお野菜があるとそれだけでもうごちそう。味付けは塩とオリーブオイルだけで充分です」
で、重宝しているのが去年の秋から関根家の食卓に登場したシンプルな白のプレート。大ぶりのオーバルタイプで「ほぼ日ストア」の伊藤まさこさんの白いお店で手に入れたもの。重くて分厚いオーバルのプレートが多い中、こちらは適度な厚みが手に馴染みやすく、気に入っているという。
「最初は大皿にするということは全然考えていなかったんです。でもあるとき、8人くらいが家で集まることがあって、料理研究家の方にお料理を作ってほしいとお願いしたんです。そうしたらその方が、大皿にきれいなものをいろいろ盛りつけたいと。
なるほどと思って、そのときに思い切って買いました。いざ使ってみたらシンプルな料理を盛ってもごちそう感はあるし、なにしろ洗い物が圧倒的に楽!ということに気づきました」
確かに。大勢の集まりで蒸し物に焼き物にサラダにと小皿に取り分けていくと、あっという間に洗い物の量が膨大になってしまう。10人程度が集まることが多い関根家の場合はなおさらのこと。オーバルのお皿のおかげで、その手間から解放されたというわけ。
おもてなしのうつわ使いのお手本、真似させてください!
\関根さんの食器棚/
『クロワッサン』1101号より
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