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【行ってよかった】軽井沢の注目リゾートホテル「ししいわハウス」で、 冷水希三子さん監修の朝食がスタート!

  • 写真・文: クロワッサン編集部

Go To トラベル開始後、紅葉シーズンも始まって活気が戻ってきている軽井沢。なかでも最近人気の観光スポット・ハルニレテラスの近くに昨年オープンした「ししいわハウス」は、坂 茂氏による設計の隠れ家的リゾートハウスということで、以前から泊まってみたかった場所でした。そんな「ししいわハウス」で冷水希三子さんがプロデュースした朝食を食べられる!プレスツアーが開催とのこと、一も二もなく参加させていただきました。

冷水さんといえば、スパイス使いやちょっとした工夫で、一般的な材料でも極上のひと皿に変身させる、クロワッサンでもお馴染みの料理家。そんな冷水さんの監修の朝ごはんを軽井沢で、なんて、考えただけでもワクワク。

「ししいわハウス」外観。ひっそりと周囲の自然になじんでいる。(写真・平井広行)

森の中に溶け込むように佇む、外装もウッディな「ししいわハウス」。中に入るとすぐに気持ちの良い樹の香りに包まれ、高い天井にほっとします。エントランスの2階部分はライブラリーと、オーナーの1人、フェイ・ホアン氏のウイスキーコレクションの棚が。

建物自体が、既存の森を傷つけることなく沿うようにデザインされているので、ゆるやかなカーブを端々に感じる。木造ならではの優しさが暖かく宿泊者を迎えてくれる。
2階部分。アート系、小説、絵本など他ジャンルの書籍が揃う。奥に数十万円!するものもあるというウイスキーコレクション。

「ししいわハウス」は木造2階建て。3つのクラスターに分かれ、クラスターごとに共有エリアのリビング・ルームがあり、それを囲むように3〜4の客室が配されている構造。それぞれのクラスターをつなぐ中心にグランド・ルームがあって、中庭を臨めます。ここも緩やかな曲線のスペースで、庭には一面ガラス張りで接しているため、明るく開放的。

グランド・ルームとエントランス部分の家具は、一部坂 茂さんが選ばれたアルヴァ・アアルトのものがある以外は、すべて坂さんのデザインとか。ホテルの建築を手掛けたといっても、だいたいが箱(建物)のみが多いなか、家具までデザインするのは稀なケースとのこと。この施設にかける坂さんの意気込みが感じられます。

グランド・ルーム。壁面の扉がそれぞれのクラスターにつながる。紙管と木材を多用した坂氏らしいデザインが随所に。
逆サイドからのグランド・ルーム。向って右一面が中庭に臨む。暖炉もあって、冬に訪れたら暖まりながら雪景色、最高!
クラスターのひとつの共有エリア、リビング・ルーム。左手にミニキッチンがあり、IHコンロや調理道具、給湯ポットや食器、ティーバッグ、ミニ冷蔵庫などが完備されている。

客室はどの部屋もプライベートテラスがあって、木々を眺めたり、2階なら浅間山が見えることもあるとか。ウッディなフレームの大きなガラス窓からの景色で、心がほぐれていきます。
館内はいたるところに、コレクターでもあるオーナーのこだわりのアートが配されていますが、客室にもさまざまな絵画や版画が。中には「ししいわハウス」に滞在した杉本博司氏が残したスケッチなど、レアなものも! その代わり、テレビやスピーカーといった「雑音」は、自ら持ち込まない限り、一切装備されていません。鳥の鳴き声や風、葉の落ちる音をBGMに、ゆったりと贅沢に過ごすスペースなのです。

テラスももちろん木製。大きな窓で採光がよく、気持ち良さも格別。
バスルームはSDGsを意識して最低限のアメニティ、タオルを備えている。
ライティングスペースもコンパクトながら、ライトやデスクのデザインにまでこだわりが感じられる。

いよいよ冷水さんの朝食をいただきます。
これまで「ししいわハウス」では朝食はほぼ簡単なものしか提供がなかったとのこと。より快適な滞在の実現のために、オーナーのホアン氏が冷水さんに依頼があったとか。
特に注文はなく、ただ「希三子らしく」と言われた冷水さんが、朝食メニューを考えるにあたって注力したのは、軽井沢らしさ。
「軽井沢に来て最初に食べる朝ごはんを想定して。ああ、軽井沢に来たなぁと思ってもらえて、なおかつその後に食べるランチもおいしく食べられるよう、あまり重くならない感じにしました」(冷水さん)。
食材はほとんどが軽井沢近郊から調達、実際に畑などにも赴いて、厳選したというのが冷水さんならでは。

まず最初にサーブされたのは「バターナッツスクワッシュのポタージュ 山の恵みのシリアル」。

軽井沢で育ったオーガニック・バターナッツスクワッシュのポタージュは、山くるみやアマゾンカカオのカカオニブ、シャルドネの干しぶどうを種ごと、浅間山麓高原のアカシアはちみつ等をシリアルにして最後に加えたもの。ひと口ごとに、カカオの酸味や風味、くるみのカリッとした食感、やわらかい干しぶどうの果肉と種の歯応えのあるニュアンスなどが甘めのポタージュと合いまって、楽しくおいしく、スプーンが止まりません。

「普通のかぼちゃスープって、おいしいんだけど3口ぐらいで飽きちゃいませんか?」と冷水さん。
確かに。でもこのスープは違います、かぼちゃのこっくりとした甘みを飽きることなく、見事に胃を開いてくれる。一緒に出されたりんごジュースも、軽井沢の松澤農園のもの。ジャムは同じ農園のりんごに、冷水さんらしく「りんごの風味を活かすようにほんのちょっと、かすか〜に」カルダモンを効かせているりんごジャムといちごジャム。パンは上田市のパン工房halutaから。「halutaは黒パンが有名だけど、朝なので軽いもので」と、そんな心配りが、1皿めから随所に感じられます。

メインは、軽井沢周辺のおいしいものがぎゅぎゅっと凝縮されたようなひと皿。

「スープで体を温めたあとに、蒸した野菜と冷たいサラダを」と、ここにも優しい気遣いが溢れています。特に驚いたのは「蒸し蕪のチーズソース」。寒暖差がある軽井沢で穫れる蕪は甘みが強いそう。その蕪を皮付きのままふんわりと蒸して、普通ならかなり癖が強い山羊チーズのソースで食べるレシピ。

冷水さんが厳選したチーズラボBosquesoのシェーブルチーズは、マイルドなのに山羊らしさも良い加減で残っていて、生クリーム、牛乳と合わせたソースが、蕪と本当に絶妙なハーモニーを醸すのでした! クタクタにオイル蒸しされた蕪の葉もマッチして、無駄なくいただいていることに、朝から体も喜んでいます。

浅間の鶏牧場の卵はポーチドエッグに、リーフサラダには白いちじくもミックスされ、フェンネルの花とともにすっきりとしたアクセントに。軽井沢デリカテッセンのロースハムに添えられた粒マスタードは、なんとマスタードにりんごジュースを吸わせて熟成させたししいわハウスオリジナル! 

このひと皿に本当に何種類の食材が入っているの?と驚くほど、どこを食べても、どこから食べても、鼻も舌も胃も喜びに包まれます。食後のコーヒーを飲む頃には、心地良い満腹感と、味の記憶に充たされて、冷水さんの意図どおり、軽井沢をいただいた、という満足感に浸っていました。

冷水希三子さん。すべておまかせ、のオーナーの発注に、「坂さんデザインのこの空間に合うような朝食にしたかったんです。あまりコテコテせず、でもきちんと作られたものに」。その言葉どおり、軽井沢の自然や生産者を感じ、細部にこだわりや工夫がされた、おいしい朝食が完成した。「これから春夏秋冬でいろいろ変化して、楽しめるものにできたら。生産者の方とももっと知り合って、徐々に食材も増やしていきたいですね」。

ししいわハウスのフードプロジェクト「Shishiiwa Kitchen」第一弾、冷水さん監修の朝食は11月6日からスタート。今後は季節ごとにメニューが追加されるほか、夜のメニューも冬には始まる予定だとか。

今なら紅葉が美しく、冬は冬の魅力がある軽井沢。ぜひししいわハウスで、おいしいごはんと素敵なステイを楽しんでほしい。

中庭を囲むウッドテラス。こちらで朝食を摂ることもできるそう。気持ちよさそう!

ししいわハウス●〒389-0111 長野県北佐久郡軽井沢町長倉2147・646
TEL: 080-7691-6020

明日の猫沢さん

『クロワッサン』エディター。趣味は映画、舞台鑑賞(いずれも守備範囲狭し)、たまに歌舞伎、さらにたまに落語。猫、NY、アジア好き(凡庸な人間です…)、陶芸修行中。最近は物欲より食欲(笑)。

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