くらし

【医療・衛生、服ほか日常の必需品編】最新版・命を守る“防災セット”。

災害時に備えるアイテムは、ふだんから家で使っているものでした! その理由と具体的な用途術を、詳しく解説します。国際災害レスキューナースの辻直美さんに聞きました。
  • 撮影・岩本慶三 文・一澤ひらり

災害時は誰にも頼れない。日常に防災術を取り入れよう。

自宅避難するつもりで家に備蓄していても、災害の状況によっては避難所に行かざるを得ない場合もある。

「その時になって非常持ち出し袋に物資を入れていては間に合わないばかりか、逃げ遅れてしまいます」

後で家に取りに戻ればいいという考えも禁物。2次災害に遭うからだ。

「ましてや避難所へ行けば必要な物資がもらえると思ったら大間違い。食料や水はもちろん、日ごろから服用しているアレルギーや持病のための薬、メガネやコンタクトなどの必需品に、今ならば感染症を防ぐためのマスクや消毒液といったものまで自分で用意しておくのが大前提なんです。災害時は行政も手いっぱいなので、手厚いサポートは受けられない。文句を言い出したらキリがない場面を、いかに乗り切るかは自分次第なんです」

被災したら行政が助けてくれる。そんな甘い依存心は捨てるべき。自分と家族の命は自分で守る。その覚悟で、防災対策を日常生活に取り入れたい。

【医療・衛生】→ 手当てに使ったり、感染症を防ぐアイテムを。

□ 常備薬
□ 消毒液
□ うがい薬
□ マウスウオッシュ
□ 救急セット
□ 圧縮タオル
□ 生理用品
□ ガーゼ
□ 包帯
□ 絆創膏
□ トイレットペーパー
□ サージカルテープ
□ 使い捨てショーツ
□ ウエットティッシュ、
□ お尻ふき、体ふき

災害時はがれきが散乱してケガをしやすい。傷口の衛生に消毒液は必携。

口中浄化ができるマウスウオッシュは、オーラルケアには欠かせない。

大判ガーゼがあれば、傷の大きさに合わせてカットでき、使いやすい。

生理用ナプキンは1周期分あればOK。専用ショーツと一緒に用意を。

圧縮タオルは、レギュラーサイズのタオルをコンパクトに携帯できる。

除菌ウエットティッシュやボディシートは、水が使えない時に大助かり。

ちょっとした傷をケアするには、絆創膏は万能。傷口の消毒を忘れずに。

洗濯が難しい避難所では、使い捨てショーツがあれば安心できる。

巻いて押さえるだけで粘着し、ズレにくい伸縮性粘着包帯。包帯留め不要。

患部を覆うガーゼの固定に、通気性もあるサージカルテープが有効。

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※ 記事中の商品価格は、特に表記がない場合は税込価格です。ただしクロワッサン1043号以前から転載した記事に関しては、本体のみ(税抜き)の価格となります。

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