スマホ、PCから離れて一呼吸。デジタルデトックスで心身を癒やす。
文・樋口可奈子 背景写真・アマナイメージズ
他人の動向が気になるSNS。休日は視界から隠して快適に。
2014年の起業を機に、仕事の告知目的でSNSを始めた高橋晋平さん。SNS経由で仕事の依頼も来るようになったが、他人のページを眺めることで次第に複雑な感情を抱くようになったという。
「休日に誰かが仕事の実績を投稿したのを見ると、不安や嫉妬で気持ちが疲れてしまって。思い切って休日はSNSを一切やめました」
高橋さんのデトックス方法は実にシンプル。ツイッターやLINEなどのアプリを1つのフォルダにまとめ、休日はスマホのトップ画面から2ページ目に移すだけだ。
「トップ画面から見えないようにするだけで、自然とアプリを開かなくなります。月曜日の朝になったらフォルダごとトップ画面に戻し、いつもどおり使います」
SNSの通知は常時オフにして、自分が見たいときだけチェックする。平日も夜間は緊急時を除いて返信をしないことにした。
「うっかり返信してしまうと延々と話が続いてしまうことがある。ここ最近、ようやく周囲にも『休日と夜はオフラインの人』というイメージが浸透してきた気がします」
実は家族にもよい影響が。
「スマホを見ながら会話することがないので、子どもたちもうれしそう。土日はカードゲームやごっこ遊びなどで目いっぱい遊びます」
習い事の稽古中は、脱デジタル。手を動かす大切さを再認識。
日常的にタブレット端末を愛用している、はなさん。インスタグラムの更新やエッセイの執筆など、仕事上必要なこともあり、特に使用時間の制限はしていないという。ただし、茶道の稽古時間は別だ。
「稽古場にはスマホなどのデジタル機器の持ち込みは一切禁止。月に2回、2時間ほどのお稽古中は自然とデジタルと離れる時間になっています」
茶道を始めて約3年。覚えることがたくさんあるので、稽古が終わったら愛用のタブレット端末にすぐメモをするなど、メリハリのある使い方をしているという。
「フランス語のレッスンにも通っているのですが、タブレットは使わずノートに手書きしています。手を動かすことで、より勉強している気分になれるんです(笑)。習い事の時間にデジタル機器に頼らないと、『自分の頭で考えて覚える』ことを意識するように。写真や映像に残せるのは便利ですが、撮って記録するだけでは身につかないことも多いと実感しています」
タブレット端末には、大好きなパンダのシャンシャンの写真もたくさん入っている。
「画面でも見られるけれど、やっぱり物足りない。実物を見ると感動するので、なるべく動物園に足を運ぶようにしています」
『クロワッサン』1019号より
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