【読んでよかったもの】深刻な片付け下手さんの特効薬となりうる本
はじめまして。
今年からクロワッサン編集部に新加入したやまごやです。
27歳独身。故郷・群馬を離れて都内で一人暮らしを開始し今年で8年目、アラサーの仲間入りを果たして日々体力の衰えなど感じつつ、悩みは雪のように積もっていきますが、その中でも嫌というほど思い知らされているのが、“片付けができない”こと。
いまの部屋に住み始めて丸4年が経とうとしていますが、この部屋、一度も片付いたことがありません。それどころか、だんだんとモノが増え散らかり度は増していくばかり。
「いいかげん片付けようかな……」と思うとすかさず、
「もしかしてまだ、自分が片付けられるとでも思ってるんじゃないかね?」
こんな言葉が頭に浮かぶほど、僕の片付け力は絶望的なものでした。
そんなとき出合ったのがこの本。
「絶対とかカンタンに言ってくれるなよ……!」と思いましたが、気になったのが帯の文言「とにかくお皿洗いだけしなさい‼︎ 」。これは他人事と思えませんでした。というのも、汚れた皿をシンクに放置してゲンナリすることこそが僕の毎朝だから。
ということで本を丸ごと読んでみて特に気になったのが下記の3点。
・片付けはコツコツとやるもの(まとめてやろうなんて絶対に思うなよ!)
・毎晩の皿洗いだけすれば片付け力は身に付く(理由は後述)
・片付け、掃除はタイマーで時間を計りながら(理由は後述)
これらを頭に叩き込んで生活を始めました。
翌朝、起きると何も置いていない美しいシンクが。いつもならウンザリ顔で洗い物をしてからコーヒーを飲む(マグカップをひとつしか持っていないのです)、という流れなのですが、この日はスムーズにお湯を沸かすことができました。
ステップが一つ減ったので、足元に落ちていて、風景の一部になっていたゴミをゴミ袋に入れました。するとその下にはホコリが見えましたのでそれもシートで拭き取りました。流れるようにキッチンの秩序を少しだけ取り戻したところでコーヒータイムです。
次の日の朝にはこのコーヒータイムの前の時間でリビングに散らばった本、雑誌を拾い集めて積み上げました。
本書にこんなセリフがあります
「家のなかをいつもきれいにしている人というのは、こういう退屈で平凡なことをコツコツとくり返している」
片付けができない人はこのことを理解できていないのですね。そして、このことを体で理解するのにうってつけなのが毎晩の皿洗い、とのこと。確かにきれいなシンクが保てているのとそうでないのでは汚部屋レベルに大きな差があるように感じられました。要は、だいぶマシな部屋になった!
「皿洗わずに寝るとかさすがにない……」という方は、レベルを上げた片付けを何か毎晩の習慣にしてみては如何でしょうか。「不要なものを必ず一つ見つけて捨てる」「小さなところでもいいので家の中の1カ所を掃除する」など。このコツコツが身に付くと、めんどうな片付けをまとめてやろうとする、という片付け下手さん特有の悪習をきっぱり断ち切れる、と本書は言っています。
また、毎晩の皿洗い、朝の浮いた時間でのショート片付けの時間をスマホで計ってみました。
皿洗いは「4分16秒」、朝の片付けは「3分46秒」、これっぽっちでした。本書には家事・掃除の作業時間を計るとそれほど大変ではないことがわかり、「時間がない」といった言い訳ができなくなる、と書かれています。
たったこれだけの時間で終わる作業を後回しにした代償は大きい……。しかし逆に、たったこれだけのことなら毎日続けるのも苦ではないことがわかったし、僕の部屋の状況は改善されていくだろうと感じました。
それにしても、完全に諦めきっていたわが城が少しずつ秩序を取り戻そうとしているのは感慨深いです。編集部に加入して早々、致命的な弱点が露呈することになりましたが、これからの業務を通して生活力(クロワッサン力)を上げ、文字通り“而立”の年を迎えたい……。
私のように片付けを諦めきっている人には特効薬になりうる内容の本だと思います。ぜひ手にとってみてください。
やまごや
『クロワッサン オンライン』エディター。年に数回の旅行が生きがい。普段は部屋にいることが多いので部屋を快適にしてくれるアイテムを集め中。今年の目標は体を鍛えて腕を2倍の太さにすること。
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