くらし

温泉や地元の美味も楽しい、縄文の遺跡や考古館を巡る旅。【縄と矢じり】

見たことのない景色に出合い、多様な食や文化に触れて、自由な心になる。生きる喜びを満喫できるおすすめの旅を、旅上手の縄文探求ユニット、縄と矢じりに聞いた。
  • 文・長谷川未緒
本文でも触れた三内丸山遺跡のはずれにある池は、北の谷にある。
三内丸山名物、ソフト栗夢(くりーむ)。栗が濃厚で美味。
遮光器土偶のふるさと・つがる市の木造(きづくり)駅前にある老舗『神武食堂』の名物担々麺+チャーシュー丼。駅舎に貼り付いた巨大な遮光器土偶を見がてら、こちらの担々麺を食べるのがふたりの恒例。

イベントなどを通じて縄文の魅力を発信中のユニット・縄と矢じり。旅といえば「縄文時代の痕跡を歩くこと」というふたりに、知り尽くしている場所から、初心者でも楽しめる縄文を巡る旅を選んでもらった。

「おすすめは、北東北の縄文遺跡群、とくに青森です。観光地として見所が多いので、ついでに縄文遺跡を巡ってみてほしいですね」

青森駅前の古川市場で好きな海鮮をのせて作る「のっけ丼」を食べたら、縄文マストスポットの三内丸山(さんないまるやま)遺跡へ。本格的な竪穴建築が復現され、博物館も充実している。

「ガイドさんが案内してくれるルートもいいのですが、さらに奥まで行くと、水が浸み出して池になっている所があります。ここを見た瞬間、縄文時代の大集落を支えた水源を実感しました」

遺跡探訪後は、三内温泉『三内ヘルスセンター』で汗を流そう。銭湯感覚で入れる濃厚な硫黄泉だ。

時間があれば、環状列石で知られる小牧野(こまきの)遺跡へも足を運びたい。

「墓域に隣接した祭祀場といわれています。縄文人が儀式を行っただろうこの場所に立つと、彼らとのつながりを感じることができます」

自然豊かな遺跡で国も貨幣も文字もない先史時代に思いを馳せる。縄文を深掘りすることで、いつもの旅に新たな楽しみが加わるはずだ。

「文様と磨きが 美しい土偶。」つがる市木造亀ヶ岡考古資料室にある頭のない遮光器土偶。
三内丸山遺跡の土葺き竪穴建物。奥は樹皮葺き竪穴建物。
9月に三内丸山遺跡を訪れたときは、発掘調査が行われていた。「遺跡は埋め戻されてしまうので、発掘現場が見られたのはラッキーでした」(草刈さん)
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