くらし

【山田ルイ53世のお悩み相談】子育てに疲れました。

お笑いコンビ髭男爵のツッコミ担当で、作家としても活動中の山田ルイ53世さんが読者のお悩みに答える連載。今回はワンオペ育児で疲弊している、小さな女の子の母からの相談です。
  • 撮影・中島慶子

<お悩み>
子育てに疲れました。
娘は4歳、可愛いさかりですがとても活発で1日中おしゃべりが止まりません。
赤ちゃんの頃からワンオペ育児で、日曜日を除いては私が終日相手をしていたので、祖父母や幼稚園の先生も好きですが、とにかく母にべったりで母にずっと自分を見ていてほしいし、母のすることを何でも一緒にやりたい様子。
お手伝いも気持ちは嬉しいのですが、お手伝いという名の邪魔でもあり、家事も思うように進みません。 大きな声で怒鳴ったり怖がらせて言うことをきかせたりすることは極力避けたいので、こういう理由だから今は少し1人で遊んでくれる? と話しますが、伝わらない日が多いです。
あまりに疲れて脱力感で涙が出ていた私に娘が「私がいるから大丈夫だよ。手伝ってあげるから! ね! 元気出た?」と無邪気に言ってくれた時は、嬉しさよりも「あなたに疲れているのだよ……」と思ってしまいました。 どういう心持ちで娘と接するとよいでしょうか。
(すくすくママ/女性/専業主婦です。4歳の娘が1人います。)

山田ルイ53世さんの回答

「どういう心持ちで娘と接するとよいのか」とお悩みのすくすくママさん。
これは結論から言うと、相談者は ”普通”です。
そのままで良い。
筆者にも、小1と生後数か月、2人の娘がいますが、分かります。
たとえ我が子でも、大人が子供に調子を合わせるというのは、結構な負担。
端的に言えば、しんどい、面倒臭いことは多々あります。

相談者は、世間的に理想とされるママ像(みたいなもの)との乖離に悩んでいるのかなとお見受けしますが、現実にはそんなもの存在しません。
「祖父母や幼稚園の先生も好きですが、とにかく母にべったりで母にずっと自分を見ていてほしいし、母のすることを何でも一緒にやりたい様子」と子供の気持ちもよく汲んでいらっしゃいますし、
「お手伝いという名の邪魔」というのも、「大丈夫だよ。手伝ってあげるから!元気出た?」と娘さんが無邪気に申し出た際、「嬉しさよりも、あなたに疲れているのだよ」と思ってしまったことも、全て当たり前。
何もおかしくないし、酷い母親でも、人間的に欠落があるわけでもない。
人間、親になった途端、聖人君主になれる、なるべきだ、そうでないと親失格だ……と自分も周囲も思いがちですが、そんなはずがない。
親子と言っても、人間対人間。
1人の人間が、全責任を負い、1人の人間を育てる。
こんな面倒なことは無いのです。
当然、そのストレスは計り知れない。
繰り返しますが、普通です。
皆相談者と同じく、ままならぬ子育てに、心の中で、「チッ!」と舌打ちしています。
あくまで筆者の個人的意見ですが、子育て中のママやパパは、もっと胸を張って「チッ!」とやるべきです。
勿論、心の中で、あるいは子供に聞こえぬようにというのが望ましいでしょうが、たまには、ご友人達と集まり、ワイングラス片手に、
「いや、お前のせいで疲れとるね――ん!」
とやっても良いでしょう。
そのためにも、パートナーの協力は不可欠。
旦那さんに関する記述が全く出て来ないと思ったら、ワンオペ育児とのこと。
これはもう、誰でも参ってしまう。
本来は、ご夫婦でしっかりと話し合い、分担するのが当然ですが、それが望めないご事情でもおありなのでしょうか。
心配です。
相談者に限って万が一にもないと思いますが、 ”虐待”などに至っては取り返しがつかないので、例えば、もう少し他のママ友やご友人達と話をする、そしてやはり旦那さんに協力してもらうなど一度試みて下さい。
とにかく、ママのハードルを上げすぎないのが肝要。
相談者が越えようとしている、「理想のママ像」……そのバーは幻です。

山田ルイ53世●お笑いコンビ、髭男爵のツッコミ担当。本名、山田順三。幼い頃から秀才で兵庫県の名門中学に進学するも、引きこもりとなり、大検合格を経て愛媛大学に進学。その後中退し、芸人へ。著書に『ヒキコモリ漂流記』(マガジンハウス)、『一発屋芸人列伝』(新潮社)、近著に『一発屋芸人の不本意な日常』(朝日新聞出版)。
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