京都ならではの知恵が生きる、お揚げのおかず。
保存がきいて、肉や生魚より扱いが簡単。小平泰子さんが万能選手と太鼓判を押すお揚げで、しみじみとおいしい京都のおかずを作ります。
撮影・青木和義 文・山本有紀
だしをたっぷり含んだふくよかな味。
お揚げの含め煮
お揚げのシンプルなおいしさが際立つ。冷凍しておけば、きつねうどんやいなり寿司も簡単に作れ、使い勝手がいい。
【材料(2人分)】
油揚げ100g A[だし400ml、砂糖大さじ1と1/3、薄口醤油・みりん各大さじ1] しょうが千切り5g
【作り方】
1.油揚げは10cm四方の食べやすい大きさに切る。
2.鍋にA、1、しょうがを入れて火にかけ、沸騰したら中火に近い弱火で15分ほど煮る。
3.器に盛りつけ、汁を張る。
*冷蔵で3日、冷凍で1カ月保存可
とろみのある餡で身体の芯まで温まる。
たぬき小うどん
京都のたぬきうどんは、刻んだお揚げと餡かけが基本。たっぷりのしょうがを添えて、さっぱりどうぞ。
【材料(2人分)】
油揚げ80g 九条ねぎ40g A[だし600ml、薄口醤油・みりん各大さじ1] 吉野葛45g(同量の水でとく。片栗粉で代用する場合は量を減らしてとろみを調節する) おろししょうが適量 うどん(茹で)1玉
【作り方】
1.油揚げは1cmの幅に切る。九条ねぎは斜めに1cmの幅に切る。
2.鍋にA、油揚げを入れて火にかけ、油揚げがクタッとしたら九条ねぎを加え、吉野葛を少しずつ加えてとろりとしたら火を止める。
3.たっぷりの熱湯にうどんを入れ、温まったら水気を切って椀に入れ、上から2をかけ、おろししょうがをのせる。
小平泰子(こひら・やすこ)さん●料理家。季節感のあるおばんざいなど素材を生かした料理の提案が好評。毎月、京都と東京で料理教室を開催し、旬の京都のおかずを教えている。
『クロワッサン』1005号より
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