この号が出る頃、事態は一体どうなっているのだろう。吉本騒動の真っ最中にこの原稿を書いている。
騒動が最初に明るみになった日。蒼井優と山里亮太の結婚会見の翌日だ。なんだか随分前のことのようで思わず遠い目をしてしまう。ニュースを追っている中で、わたしは世間の人ほど冷たい目線を送ることはできなかった…2010年まで放送されていたTBSラジオ「雨上がり決死隊べしゃりブリンッ!」のヘビーリスナーだったから。
宮迫夫人の口癖の隠し撮り、飲んでいる水に塩を入れるなどしょうもないドッキリばかりちりばめた「ミニミニドッキリ」、バツ3の熟女リスナーとデートなど、数々の名物企画をうみ、深夜にひとりお腹を抱えて笑った思い出が期せずしてこの時浮かんだ。最終回には赤坂にリスナーたちが大勢押しかけたという。そのひとりひとりに声をかけ、全員で撮った記念写真を後日番組のブログで見て涙した。
楽しかった水曜の夜を久しぶりに思い起こして、連日の報道を見るたび心の中でそっと「わたしは信じている…」とエールを送ったのだった。
笑わせてもらった記憶のあるテレビの中の人たちにはいつまでも恩義を感じている。だからエールを送る。歳をとって切れ味が鈍っても、アーティスト路線に走っても、不祥事を起こしても。
そして、そんな時は「復帰はまずラジオで!」と願ってしまうのがラジオリスナーだ。